| 商品説明 |
| 昭和56年 平成17年 142P
はしがき
郵便局長さんから、また、博物館の仲間から、よく、逓信博物館と逓信総合博物館の相違について尋ねられる。 「通信総合博物館は、 昭和39年、郵政省、で、4機関それぞれの事業の現況紹介を主とする科学博物館であります。逓信 電電公社、NHK、 KDDの4機関共同で建設し、共同で運営しているもの 博物館は、郵政省の附属機関で、郵政に関する文化の啓発と普及を図っている 博物館で、創立以来79年の歴史をもっているものです。」という趣旨の回答を しているが、 多少、理解しにくい面もあるようである。 通信博物館長を拝命して2年になるが、その間、いかにして魅力ある展示を して入館者を誘致し、 (当館の年間入館者60万人の約8割は小中学生) 子供達 校外教育の場として、楽しみながら理解させていくかについて努力したつも りであるが、このほかに、私自身も大いに勉強させられたのは、 通信の歴史についてであった。
大化の改新における駅制の確立とその後の変遷、江戸時代における飛脚の発 達、新式郵便創業時における郵便の父、前島密先生の驚異的な発想と苦心談、
切手の発行と郵便行李の運送等、 特に、 明治6年5月には、郵便の政府専 傘をきめ、郵便犯罪罰則を制定して郵便を確保していくこととし、明治16年の 郵便条例、明治33年の郵便法(旧法)の制定と着々整備されてきた経緯等を知 ったのであるが、長く郵政事業に携わっていながら、通信の歴史について余り にも知識の乏しかったことを反省させられたものである。
当館は、展示物からみると科学博物館であるが、保有している資料とそれを 常時調査研究していて、部内部外の人々の質問に回答するという資料提供の機 能の面からみると、歴史博物館でもある。今後とも一層郵政の文化遺産の収集 とその調査研究につとめねばならないし、それが当館の一つの使命でもある。 当館には毎年、年間1,000件にのぼる照会があり、その都度回答している が、今度この数年間に照会があったもの及び通信史を知るために基本となるも のを問答集の形でとりまとめてみた。 近年、 各地で事業展が多くひらかれてい るが、そのようなとき通信の歴史や切手の変遷などについて尋ねられることが 多いようである。 この問答集がそのような場合に何かのお役にたてば望外の喜 びである。
お探しの方、お好きな方いかがでしょうか。
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