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奥元平は薩摩藩工で孝左衛門と称しました。延享元年生まれで文政九年に八十三歳で没しています。彼は伯耆守正幸と薩摩新々刀に双璧をなす名人です。寛政元年に正幸と同時に受領している事からも両名の技量が伺えると思います。
作品は明和頃から見られ、初めは薩陽士元平や薩藩臣奥元平などと銘しています。寛政元年の受領後は奥大和守平朝臣元平と切る事が多くなります。作風はよく沸ついた相州伝に範を取っており、覇気に満ちた作柄でそれに成功しています。
本作は鎬造、庵棟、身幅は極めて広く、重ね厚く、反りはやや深くつき、切先は中切先が延びて非常に豪壮な体配になっています。
地鉄は板目肌がよく鍛えられて、地沸がよくつき、地景が入って、美しい優れた鍛えを呈しています。
刃文は焼幅広く、湾れに互の目交じり、足が入って、匂深く、沸がよくつき、荒めの沸もつき、金筋や砂流しが入って、明るく冴えた刃文を見事に焼き上げています。帽子は焼深めで少し湾れて先は掃きかけて返っています。
茎はうぶで鹿児府と居住地が入っています。年紀は寛政六年で「干時(ときに)」と添えている作品は非常に少ないとお聞きしております。三尺あまりの長さと重量も1400グラムを超える豪壮さはまさに圧巻です。特別な注文打ちであった事が推測されます。
照国神社は島津斉彬公を祀っており、明治十五年に別格官幣社に指定されています。これには国家に多大な貢献をした人物を祀る神社が列格されています。幕末期の薩摩藩主であり維新に大きな影響を与えた島津斉彬の功績によるものです。
その列格を記念して西郷隆盛の弟である西郷従道、西郷の従弟である大山巌、黒田清隆、山本権兵衛と四名の連名で奉納されています。
いずれも薩摩出身で明治政府で要職を歴任しており近代史を代表する人物です。終戦後の九州地方はGHQによる刀狩りの被害が甚大であり、その混乱期に神社より流出したと推測されます。まさに歴史の証人と言える一振りであると思います。
長さ91.9㎝ 反り3.0㎝ 元幅3.9cm 元重0.83cm 先幅2.79cm 先重0.62cm 重量1410g (数値の誤差は何卒ご容赦下さい。)
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