クリンチャー、チューブレスレディ、チューブラーともに、ケーシングやパンク防止層については、基本的に前作POWER ROADを踏襲していますが、コンパウンドはGUM-X TECHNOLOGYで統一されています。実はこのコンパウンド、路面状況に左右されない転がり抵抗の軽減と、固い路面でのグリップを最適化するテクノロジーで評価の高い、MTBエンデューロ系ハイエンドタイヤのコンパウンド技術を使ったものです。
GUM-X TECHNOLOGYをコンパウンドに採用することで、POWER CUPはPOWER ROADよりも転がり抵抗が12~15%向上して堅牢度もアップ。ウエット路面でのグリップ力はPOWER ALL SEASONと同レベルになりました。これによりPOWER CUPはハイエンドのロードタイヤのなかで、転がり抵抗、軽量性、耐久性、ウエットグリップが高次元でバランスされたタイヤとして再び、このジャンルのベンチマークとなるでしょう。
MICHELINはレースのトップカテゴリーであるUCIワールドチームのTeam Cofidisに機材供給を行っていますが、それはPOWER CUPのテストとして最高のフィールドです。事実、Team Cofidisは2021年のツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャで、ディスクブレーキのDE ROSA MERAKにPOWER CUPを装着していました(一見はPOWER COMPETITION チューブラー)。ツールの17ステージで敢闘賞を獲得したアントニー・ペレス選手、19ステージ2位のクリストフ・ラポルト選手、そして総合8位を獲得したギヨーム・マルタン選手のリザルトにより、世界最高の舞台でPOWER CUPはその戦闘力を証明しました。MICHELINは最終テストの場として最適なレースを選び、満を持して最高のタイヤを送り出したわけです。