メーカーインフォ
日本のロックの歴史の中から現れた、最も独創的で世界的にも評価の高いグループ、フリクションの総合的な研究書。1970年代後半のパンク・ムーヴメントに呼応して結成され、いまなお現役で活動するこのバンドの歴史を、インタヴュー、批評、各種データ(年譜、ライヴ記録、ディスコグラフィ、書誌、人脈図など)および豊富な写真図版によって多角的に再構成します。
監修者には気鋭の美術評論家・河添剛を迎え、徹底的に吟味された高いクオリティのテキストを掲載。また、フリクションをはじめ先鋭的なアーティストの作品を世に送り出した伝説的インディペンデント・レーベル、PASSレコードの協力により、1978年~81年に行ったライヴ・パフォーマンスの完全未発表映像を収録したDVDが、特別付録として加わります。
本書はPASSレコードからのフリクションのアルバム・リイシューともリンクしたもので、それらの再発をきっかけに興味を抱いた若いファンにとっては、またとないガイドブックとしての役割を果たすものです。
そしてもちろん、かねてからのファンや日本の音楽史に真剣なまなざしを送る読者にとっては、文字通りの決定的な文献となるでしょう。
日本のパンク/ニュー・ウェイヴの先駆にして世界のオルタナティヴ・ロックと共振してきた希代のグループ初の本格的研究読本登場。
目次 : 第1章(オレはインタヴューが好きじゃない―写真とともにレックが語るフリクションの歴史、そして未来/ FRICTION,NOW!Reck,Tatsuya Nakamura/ ロックのためにレックの名前を…後藤美孝氏に ほか)/ 第2章(ノット・ザ・セイム・オールド・ストーリー―フリクションの軌跡/ 16年もいっしょだった!16年もだよ!?―チコ・ヒゲ回想録/ 暗闇の中の輝き―ラピスが触れたフリクションの核心 ほか)/ 第3章(軋轢/_ed ’79 LIVE/LIVE 1980/SKIN DEEP/LIVE AT “EX MATTA‐TOIO” IN ROMA/ Replicant Walk/DUMB NUMB CD/ZONE TRIPPER/ 3/3/東京ROCKERS/フリクション/I CAN TELL c/w PISTOL/ロッカーズ日本ストリートロックの10年Vol.1短縮版/PA→SSED 1980→1983/DUNB NUMB VIDEO LIVE FRICTION/REMIXXX+ONE/Friction Maniacs ほか)
【著者紹介】
河添剛 : 1960年東京生まれ。慶応大学文学部フランス文学科卒。美術・音楽評論家、画家、グラフィック・デザイナー、アート・コンサルタント
加藤彰 : 1961年生まれ。86年より97年まで『ミュージック・マガジン』編集部に勤務、2001年より2006年まで『ロック画報』(ブルース・インターアクションズ)編集長を務める