経を読んで知識として教養を知ることは真言密教では第二のことであった。真言密教は宇宙の気息の中に自分を同一化する法である以上、まず
宇宙の気息そのもの中にいる師につかねばならない。師のもとで一定の修行法則をあたえられ、それを心身を没入することによってのみなま身の
自分を仏(ぶつ)という宇宙に近づけうるのである。空海は、三密という。三密とは、動作と言葉と思惟のことでる。・・・真言密教の行者も
また、その宇宙の三密に通じる自分の三密 ー 印(いん)をむすび、真言(宇宙のことば)をとなえ、そして本尊を念じる ー という形の上での
三密を行(ぎょう)じて行じぬくこと以外に、宇宙に近づくことができない。【空海の風景 司馬遼太郎著(中央公論新社発行)】より抜粋。
本展は、鎌倉時代の密教儀礼というテーマをもとに、空海が構築した密教が、空海から広沢・小野両流の血脈を経て、四度加行という修行及び
諸尊法、灌頂などの密教儀式の基本を辿り、密教の本質・目的を描いた図像や画像が、どのように儀式と密接な関係があるかを言及し、密教美術
の価値観を再確認する狙いです。
● 図録「鎌倉時代の密教儀式」【神奈川芸術蔡特別展】
● 目次
カラー図版
論考:鎌倉時代の密教儀式
1.空海と密教儀式
2.密教の修法と加持祈祷
3.称名寺と密教儀式
単色図版
図版解説
展示出品目録
● 編集・発行 神奈川県立金沢文庫
● 発行日 昭和58年10月1日
● サイズ 18.1㎝×25.7cm 55頁
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