ご興味を持ってご覧いただきありがとうございます。
長いですがトラブル防止のため最後まで読んでからご購入をご検討ください。
ネックスクリューの交換と同じように、サックスのライヤー用の穴に取り付けることで演奏時の楽器の振動に影響を与えることで音色・音量・響きの変化が楽しめます。(取り付け方は写真2-4参照)
元々材質や重さ、長さ、取り付け方向(上下)で音色や響きがどのように変わるのかの確認検証用にライヤー穴にピッタリ収まるよう作りました。
ハンドメイドですが余剰材料で予備を作ったのと、結構実験結果が面白かったのでご興味のある方にお分けします。商品化するつもりもなく趣味で作った一点物ですので今後の再販はありません。
【諸元】
・本体直径5mm、長さ34mmと44mm
差し込み部4mm四方、長さ12mm
(ハンドメイドなので1mm以下の誤差はあります)
・材質 真鍮、銅(純度99.9%)、銀(SV950)
・重さ
34mm 真鍮 5.2g、銅 5.5g、銀 6.5g
44mm 真鍮 6.8g、銅 7.3g、銀 8.5g
(参考: G社銀(SV950)製ネックスクリュー 約6.3g)
【ご購入の前の注意事項】
・ライヤー取り付けが出来ない楽器(ヤマハ82Z系、セルマーシュプリームなどライヤー穴の無いもの)にはご使用できません。
・ライヤー穴が管本体に接している場合もクリアランスが取れずに楽器を傷つける恐れがありますのでご使用は避けて下さい。ライヤー穴が管本体より1mm以上離れていれば取り付け可能です。取り付け例写真のセルマーアルトMark Ⅵは5mmくらい離れています。
・使用にあたり楽器を傷めてしまわれても責任は取れません。
・楽器のパッドやレバーなどの稼働部に干渉しない限りライヤー穴の上下どちらからでも装着は可能です。演奏中に落とさないようにライヤースクリューを締めて固定してください。(セルマーアルトで34mmは上下可、44mmは上のみ可)
・テストはアルトサックスでのみ行っています。ソプラノやテナーなど楽器自体の重量により影響度合いも変わると思います。
・出来るだけ丁寧に作りましたが加工時の微細な傷がありますので神経質な方はご遠慮ください。
以下、使用感と検証結果です。
【メリット】
・音色は物理的な条件が変わるので確実に変化します。
・マウスピース、リガチャー、ネックスクリューなどには干渉しません。今ある楽器に追加できます。
・取り付け外しが簡単です。ちょい足し感覚で試せます。
・変化が好みに合わない時は外せば元の状態に戻せてノーリスクです。
・セッティングバリエーションが増えます。今までイマイチと思っていたマウスピースなどが使えるようになる可能性があります。
・同じ形、同じ部位に取り付けるので材質の違いが分かりやすいです。今後別のパーツを検討する際にも参考になります。
【デメリット・注意点】
・変化量、効果はご自身の楽器の重さ、ライヤー位置、パーツ構成、奏法に左右されます。
・付ければ『必ず良くなる』とは限りません。楽器自体の特性やセッティングのバランス次第で変化が悪いと感じる場合もあります。
・既にライヤー穴が別パーツで塞がっている場合はこちらのパーツとどちらか選択になります。
【検証機材】
・楽器本体アルト:A.Selmer MarkⅥ
・マウスピース:
ラバー メイヤー5MM
メタル ボビーデュコフD6
【検証方法】
・単音ロングトーンを行いスマホのRTAアプリで周波数帯別音量分布の平均値を測定(ただし測定音毎に構成周波数が変わるので参考程度)
・スケール、曲演奏での感覚
【検証後の個人的所感】
・マウスピースはメタルよりラバーの方が違いが分かりやすいと思います。(これは私が普段ラバーメインなためでメタルを主に使われている方ならまた違うかも知れません。)
・RTA測定では明確に違いが出ました。他のアクセサリー(ネックスクリューやリガチャー)も変えながら測ると面白いと思います。
・材質の違い
真鍮:RTAでは狙った音の周波数帯の音量が増えました。吹いた感じも音色自体は変わらずに元の音がハッキリする印象です。いわゆる音が太くなった状態かも知れません。
銅(純度99.9%):RTAでは狙った音とその少し上の周波数帯の音量が増えました。吹いた感じは全体的に真鍮より角が取れて聴きやすいです。特に中音域以上は『温かみのある音』と喩えることも出来そうです。
銀(SV950):RTAでは狙った音は変わらずにその周りの周波数帯の音量が減りました。測定音が高いほど周辺周波数も大きくなる傾向がありそうです。吹いた感じはスケールでも一音ずつ音の粒が揃うような感覚があります。また特に中音域以上での音が出し易さが向上して雑味が減ったように感じます。
・長さの違い:同じ素材なら全長3.5cmより4.5cmの方が変化量は多いと思いました。音量ははっきり変わります。ただこれ以上あまり大きく、重くし過ぎても響き難くなるようです。
・一般的にサックスアクセサリーは銀が高級とされていて、確かに特有の変化を感じました。ですが銅や真鍮もそれぞれの個性はちゃんとあるので一概に劣るものでもないと思います。この辺りは是非吹き比べて感じていただきたいところです。
改めて小さな変更で違いの出るサックスの奥深さを感じます。このアイテムで購入者さまのサックスライフが充実すれば幸いです。
写真1の市販ケースに入れた状態で発送します。
個人のハンドメイドですのでノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。