出品商品の本書「鉱物採集の旅 関東地方とその周辺」は、築地書館株式会社から刊行された
鉱物趣味者向けのシリーズ書籍の内、1番最初に刊行された国内の地方別の鉱産地ガイドブッ
クの創刊号で、カバー表紙(中厚の光沢紙に色刷り印刷)のある初版本です。
発行年月日は、1972年(昭和47年)7月1日発行(初版)ですが、出品者の蔵書印、並び
に若干の使用歴がありますので、古書としての出品になります。
本書の出版データは次の通りですが、当時としては画期的なフィールド用の鉱物学書でした。
櫻井欽一・加藤 昭 共著 全書版サイズ(B6版) 定価は500円です。
カバー表紙は、白の光沢紙(アート紙?)に、中抜きの緑色系の四角枠の産地プロット入り
の関東地方の地図が記され、タイトル文字は青紫(但し、サブタイトルは緑色の細字)です。
背表紙も同様の色字印刷ですが、裏表紙は上端に「築地書館-500円」 と細字の色字が印刷さ
れている他は、表紙枠の上下幅と同じスヘースに、緑の細線が横引きに2本あるだけで、殆ど
無地となっています。
裸本の表紙~背表紙~裏表紙は、黒色系のボール紙にカバー表紙とほぼ同様のレイアウトで、
白色の文字等が印刷されています。
本書の構成は、巻頭に青紫色に白文字印刷の「中表紙」がありますが、以下の「はしがき」
1頁と「目次」2頁は、本文頁の全155頁中の1頁~3頁に当てられています。表紙と中表紙
の間には、見開きと続きの青色の遊び紙が1枚挟まれています。
巻末には、本文とは別に著者略歴と「奥付」が各1頁の他、「奥付」の裏面は出版社の刊行
図書のリスト広告です。広告の頁と裏表紙の間に、青色の遊び紙が1枚挟まれていますが、遊
び紙の裏面には、「関東地方およびその周辺にある、鉱物産地を含むことのある地質単位の種
類と、それらに見られる主な鉱物種」とのタイトルで詳述され、細字でぎっしりと印刷さてい
ます。右続きの裏表紙の見返しの頁は、左頁の掲載紙と同色の無地となっています。
4頁目からの本文の内容は、初頁に「採集用具と採集法」(4~10頁・櫻井欽一)と、以下
に「標本の整理と保存」( 11~22頁・櫻井欽一 )があり、23頁目からが関東地方各地の鉱産
地のガイドとなっています。
本文の巻末には「鉱物鑑定表」(133頁~145頁)と、「鉱物一覧表」(146頁~155頁)が
掲載されています。
本書の「鉱産地のガイド」は、最高権威の著名な2名の鉱物学者(理学博士)によって、特
に関東地方における鉱物趣味の発生地となった、埼玉県の長瀞地方が詳述されていますが、他
の産地についても、産地図と共に魅力あふれる記述となっています。
全頁にわたって、地学のフィールド・ワーク(野外巡検)をも兼ねた、鉱物趣味者を対象と
した、初心者から専門家向けの案内書(採集者向けの手引書)のさきがけ書籍です。
鉱物趣味者にとっては、必読すべき情報がふんだんに掲載されています。
本書は、学生時代の最後の頃に購入をし、以後は参考書として利用してありますので、カバ
ー表紙~背表紙~裏表紙は、その四隅や縁を含め、少なからず汚れやシミ、スレ痛みなどがあ
り、経年のヒヤケ変色などの劣化も加わっていると思いますが、出品者専用の書架に長期間保
存をしていた古書になります。
表紙の僅かな反りや圧迫痕の他は、開き癖(読み癖)を除けば、本文の全頁に書込みなどは
全く無く、落丁・乱丁、印刷汚れ等も無いと思います。カバー表紙以外は、蔵書印を除けば比
較的きれいな状態です。
本書は何度か再版されたはずですが、現在は絶版となっていると思います。
ご入札につきましては、以上の説明のご理解と共に、掲載画像をご確認の上、ノークレーム、
ノーリターンにてお願いを致します。
この商品は、出品者のみ使用の古書ですが、大変貴重な初版本ですので、厳重に包装の上、
レターパックライトでの封送になります。落札後は「取引ナビ」にて、ご連絡をお願い致しま
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