こちらは文華書房(曙出版)より出された、たつみ信先生による貸本末期(1966年前後)の美少女による連続殺人事件を追った「恐怖島 少女ミステリィ」です。この本では珍しい非貸本(この本での非貸本ではこの10年以上は出ていないのでより貴重なレアものになります)。
カバー付き、非貸本。カバーに薄い保護フィルムあり。カバーも綺麗な方です(ボロボロになるものが多い中で)。中の本は少し汚れもあるものの、この本は特に汚れやすく、比較的美本の部類です。非貸本では本当に出てこない逸品。
もともと社長令嬢だった美少女ユミ、火災事故で両親ともに亡くなり、父と共同経営していた目白氏に幼くして引き取られる。目白氏一家には会社を独占したいがためにユミの両親を見殺しにしたという噂が。それはやがて残酷な連続殺人事件を呼ぶのであった。
ユミと仲良くしている明くん、その彼を見つめる嫉妬深い目、ユミを目の敵にしている目白たか子の姿が。そこへ天才・若宮くんが久々に戻ってくる。
ユミを連れ出し、明くんがくれたペンダントを突然奪おうとするたか子、2人は一緒にがけ下に転落。ユミは無意識に私が殺したのだと思い込む。そしてあまりのことに気を失う。そこに1人の男の影が。連れていかれるユミ。
たか子が死んだことがわかり、確認のため、みなが行くと、死んでいた。そこに明があげたペンダントが。「まずい」と思い、そっと隠す明。ユミがやったと言い張る目白氏の嫁。
若宮は気づいていた。あのペンダントに。ユミのもとに現れる目白氏の甥、鶴夫。無意識に殺人したのかもと、ユミに伝える。やがて2人目の犠牲者が。目白氏が殺されてしまう。
そこにユミのリボンが首に。そして何かメモが。「目白一家にのろいあれ 一三年前のうらみをこめて」という書置きが。本当にユミが殺したのか。状況証拠はこの場にいない美少女ユミを指し示していた。
ユミは雨の中、隠れていた洞窟から抜け出していたが、何も覚えていない。潜在意識が復讐させたのか。若宮が偶然ユミに出会い、ユミをかばっていた明を殴り飛ばし、狂ったようにユミを追いかける中、鶴夫が倒れていたのを発見。
ユミが逃げた先に倒れていた鶴夫。だが、後ろからだったため、何も見ていないという。ユミの凶行なのか。泣いて走る美少女ユミはやはり連続殺人鬼なのか。
ユミさん何をするという言葉が聞こえ、鶴夫は目白氏の嫁が殺された場面に出くわす。窓からユミが逃げたと伝える。鶴夫がユミを追う。あの時、ユミを止めていればと明は後悔していた。明の為にももう罪を重ねさせるわけにはいかない。若宮はじいに猟銃を持ってこさせる。
鶴夫は洞窟に隠れていたユミを見つけ、おばさん(目白氏の嫁)を殺したナイフをユミの寝ていたベッドの布団の中で見つける。とてつもない重い心の病でぼくにはもうどうすることもできないと医者の鶴夫がユミに語る。
明たちの声が聞こえる。ユミの手には血塗られたナイフが。そして自らにナイフを突きつける。可憐な美少女ユミは自分の今の姿を見せられないと悟ったのか、今ナイフが。復讐のために憎き一家を殺したのか。明、若宮は間に合うのか。悲しきン美少女ユミの運命は。そして事件の真相は語られるのか。熱い1冊です。非貸本の状態ではよりレア度が高いです。
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