廃盤
新発見! フルトヴェングラー、ウィーン・フィルによる
1日違いの「第9」世界初発売!
HQCD化
エピタフォーン・ヒストリカル・レコーディング・アーカイヴス
【日本フルトヴェングラー協会より】
今回、新発見による1953年5月30日に演奏されたフルトヴェングラーとウィーン・フィルによるベートーヴェンの「第9交響曲」が発売される事になった。これは、同年1月23日のオットー・ニコライ演奏会が途中で中止された為に、その繰り延べ演奏会として行われた際の生中継の録音である。
同年5月31日の録音には既発売のLPやCDがあり、よく知られているところであるが、今回の演奏は31日のものとはかなりの部分で異なっている。これらは、巨匠最晩年に示された風格や、楽譜を正確に奏して作り上げられる造形の見事さなど同一の基盤に立っているが、今回の演奏ではそこにライヴ特有の一体感が一層強まっており、緊張感と盛り上がりに大きな違いがある。
音質については、ややテープ・ヒスや終楽章でのワウ・フラッターが見られるが、音響バランスは良く、全体として良好といえる。また31日の録音に比べてマイクセッティングの若干の違いにより、ティンパニ、シンバルを初め全体にオーケストラや合唱団、ソリストに近接した音採りである。
演奏については、第1楽章では第1主題の圧倒的な表現、再現部冒頭でのティンパニの巨匠独特の壮絶な叩き方、第2楽章では重圧に拮抗するような力の盛り上がりと有無を言わせぬ推進力、第3楽章での速い流れによる最美の表現、終楽章での遅めのテンポで盛り上がる一体感、全曲を通してライヴならではの燃焼し尽した表現は全く見事という他ない。オーケストラも巧い。
テンポについては第1、2、3楽章では速め(特に第3楽章は他の全録音を含めても最速)、終楽章ではむしろ遅めのテンポを採っている。しかし、全体では戦後の録音中で最も速く、戦時中の演奏への近似性も感じられる。
総じてこの演奏の特徴は、巨匠最晩年の味わいを持ちながら曲への没入ぶりが深く、冒頭から最後まで乱れの少ない表現によって緊迫した盛り上がりを見せたもので、ほかの演奏とは一味も二味も違っており、聴後に大きな感動を残すものである。今回登場するCDは誠に貴重と思われる。(平田治義)
ベートーヴェン:
交響曲第9番ニ短調『合唱』作品125
イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ)
ロゼッテ・アンダイ(アルト)
アントン・デルモータ(テノール)
パウル・シェフラー(バス)
ウィーン・ジンクアカデミー
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
録音:1953年5月30日、ウィーン楽友協会大ホール(ライヴ、モノラル)
【CD初回限定プレス特典】
1952年2月3日オットー・ニコライ記念コンサートの「第9」プログラムの復刻
当時のウィーン・フィルのメンバー表など掲載(40ページ)
【制作者より】
「第9」といえばフルトヴェングラー、フルトヴェングラーといえば「第9」と噂されるように、その解釈と表現は聴く人々の心に光輝をもたらし、希望と覇気を与えるものとして、天才指揮者の遺した人々への貴重な遺産となっている。
フルトヴェングラーがベートーヴェンの「第9交響曲」を指揮した録音で今までに公表、市販されたものは全部で12種類あった。これらはいずれもベートーヴェンの精神にフルトヴェングラーの個性が融合した見事な演奏で高い世評を受けている。
そこに今回、思いもよらぬ録音が一つ加わる事になった。これは1953年5月30日の演奏で、同年1月23日のオットー・ニコライ演奏会の途中、指揮者の事故により中止された為にその繰り延べ演奏会として行われた際の生中継の録音である。
放送局ロート・ヴァイス・ロートによる1953年5月31日の「第9」の録音(ウィーン・フィル・アーカイヴ所蔵)は高名であるが、今回、新しく発見されたのはその前日の公演で、従来全く録音の存在が知られていなかったものである。
ルネ・トレミヌ氏の演奏会記録によると、1953年5月29日から6月1日までの間に、連日、計5回(31日は2公演)も「第9」の公演を行っており、30日は同時生中継(放送局ラジオ・エスタライヒか?)され、その際に録音されたものがこの新発見のソースとなった。
ヨーロッパから入手した今回の音源は、残念ながら録音状態が十全ではなくテープ・ヒスがやや耳につき、経年変化に伴うテープ劣化によるワウ・フラッター(特に終楽章)も散見される。31日の録音に比べると若干マイク・セッティングが異なるようで、ティンパニやシンバルを初めとして、全体にオーケストラや合唱団、ソリストに近接した音採りとなっている。しかし、音響のバランスは良く、音質は全体として良好といえる。
この演奏の特徴をひと言で云うと、晩年のスタイルの中に実演時に見せる覇気と力とを十分に漲らせ、緊張が最後まで弱まる事なく高揚して行く極めて充実したものである。
31日の録音は、全体に悠然とした流れを基盤として、見上げるような巨匠最晩年の風格や楽譜の深い読みによって作られる造形が完璧に近い纏まりを示しており、演奏にも熱気がこもっている。しかし30日の録音では、ライブ特有の一体感や高揚感がより色濃く出ており、翌日の演奏に多少欠けていた緊張感と盛り上がりの振幅が殊更大きいのである。
この演奏ではフルトヴェングラーは晩年の様式をもって曲を開始するが、この日の巨匠は最初から意気込みが強く、すぐに熱気をはらんだ雰囲気が全体を満たしてしまう。従来、このような晩年の演奏スタイルの上に白熱した勢いが加わって両者が見事な調和を見せた演奏はほかに無かった。この演奏に比べると翌日のものはかなりおとなしく感じられ、立派ではあるが受ける感動の質に大きな相違が出てくるのである。30日の演奏のテンポについては、前記したように第1,2,3楽章では速め(特に第3楽章は他の全録音を含めても最速)、終楽章ではむしろ遅めであるが、全体では戦後の録音の中で最も速く、戦時中の演奏への近似性も感じられるのである。(ドリームライフ)
お知らせ
フルトヴェングラーの初出音源に関しては、常に疑念の声があがるため、制作者であるドリームライフからの相違点情報を掲載しておきます。
【制作者より】
今回のフルトヴェングラー第九の音源につきまして、弊社、及び、フルトヴェングラー協会、他、関係者で、慎重に、そして入念に数ヶ月を掛けて調査をしました。フルトヴェングラーの初出音源を発売することへの社会的責任を考えれば中途半端なことはできませんでした。
以下に、明らかに5月30日(弊社発売予定)と31日(DG)の相違点を記します。
これはスコアを見ながら入念に調査しました。
①まずはピッチを最初に疑いました。これは同時に聴き比べ音程から、十分許容範囲と判断しました。
5月30日は 第1楽章17:38 第2楽章11:49 第3楽章18:21 第4楽章25:13 合計73:01
5月31日は 第1楽章18:08 第2楽章12:01 第3楽章19:15 第4楽章24:48 合計74:12
(業務用CDプレーヤー、スチューダーA730で計測)
両者のピッチが万が一にでも違ったとしても、第1楽章から第3楽章の11分~19分の楽章時間で30秒~55秒も変わることはまずありませんし第4楽章は逆転しております。
②第1楽章の第295~296小節(各1、2拍目)
5月30日には10:32~10:35にかけましてティンパニー(Pからクレッシェンドする)の4打が入っています。これはフルトヴェングラーの他の12種類の録音には入っておりません(楽譜にもないので、奏者のミスの可能性があります)。
③第4楽章につきまして、第207小節目第4拍目、5月30日の6:56秒のところ、バリトン・ソロが入る前。ティンパニーの16音符4打が楽譜通りは入っておりますが、5月31日は奏者がミスしたのか、入っておりません。
他にもオーディエンス・ノイズや細かい点をあげれば、まだ相違点はありますが、今回は決定的な3点についてのみ記しました。(ドリームライフ)
帯付き
完品
コンディション良好。
※外箱には若干のスレがございます。
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