昭和時代初期に京都の老舗・丸平大木人形店で作られた「五節舞姫」の人形です。
おそらく、昭和3年の昭和天皇御即位の御大典の慶祝の意で作られた人形の一つと思われます。
本作品で、特にご注目いただきたいのは、現代では本物の装束でも滅多に見ることがかなわない「板引」の技法が、唐衣に使用されているところです。雛人形などで板引が施されているのは、もともと高級品が専門の丸平大木人形店の作品でもごくわずかであり、往時の贅が偲ばれます。
頭(かしら)は、十二世面庄(面屋庄次郎)作。
日本一の人形店・丸平大木人形店の黄金時代ならではの気品、技巧が随所に感じられる稀有な作品です。
高さ:29cm
※本作品より小さな「五節舞姫」(丸平大木人形店)も同時出品しておりますので、ご覧ください。