FREDERIC CHOPIN
SIDE 1:
Scherzo No. 1 in B minor Op. 20
Scherzo No. 2 in B flat minor Op. 31
SIDE 2:
Scherzo No. 3 in C sharp minor Op. 39
Scherzo No. 4 in E Mjor Op. 54
Schura Cherkassky, Piano
Recording: 1976
HNH RECORDS INCORPORATED
絶頂期にあった巨匠シューラ・チェルカスキーによるショパンのスケルツォ全曲である。超難曲で知られる第4番も含むが、チェルカスキーは殊の外、この第4番を自家薬籠中の物とし、このLPに聴く天馬空を行くがごとき奔放で緩急自在な演奏は圧巻で9分40秒で弾き切っている。彼には次の通りライヴも含め複数の録音が残されているが、この演奏がダントツに速い。
1.1951. 1. 21 (Live:獨ORFEO) [10:12]
2.1968. ?. ? (Studio: 英ASV) [9:58]
3.1978.12.18 (Live:英BBC) [10:28]
名人肌の巨匠チェルカスキーの演奏には出来不出来のムラがあるのは当然だが、とりわけ協奏曲では指揮者との相性も相俟って其の感が強い。出品者は彼の弾くラフマニノフの第3協奏曲を1986年6月5日(ロンドンRFH)で聴いたときは、本人も後刻、自賛しいたほどの会心の出来だったが(チェルカスキーが驚喜したことにホロヴィッツも聴衆の一人だったそうで、彼はその4日前の1日に同ホールで歴史的なリサイタルを開いている)、その後、来日し同曲を弾いたときは全くどうかしたのかと思ったほど気の乗らない弛緩した演奏だった。
当稀覯盤は複数枚架蔵しており、今回その一枚を割譲出品するもので未開封フィルム装・新品中古である(開封し、万一レーベル、盤面に瑕などの不具合等があれば着払いでご返品賜りたく)。尚、ジャケット右上に廃盤穴がある。また当LPの表ジャケット絵画はオディロン・ルドンによる”Flowers"。