Conforceが自身のレーベル「Transcendent」から放つ第2弾は、彼の止まることを知らないクリエイティビティを存分に示す4曲入りのEP。映画のワンシーンを切り取ったかのような深みと広がりを持つサウンドは、まさに「Travelogue」というタイトルにふさわしい仕上がり。
オープニングを飾る「Phase7」は、重厚なベースシンセの上を駆け巡る無数の音の粒子が、徐々に姿を現す深淵なリズムに呑み込まれていく。闇の中に差し込む光のように、濃密な音の織り成すハーモニーに心が洗われる。続く「Informatica」は、神経を逆撫でするようなエッジの効いたシンセパッドとサイレンが、うずくまるようなパーカッションと溶け合う。現実離れしたサウンドスケープは、聴く者の心と体を異次元へと誘う。
B面の「Coast to Coast」は、Conforceならではのディープさを保ちつつ、人間的な温かみとメロディアスさを感じさせる一曲。しなやかに躍動するリズムと、シナプスを刺激する緻密なディテールが織りなす音の海原に、思わず身を委ねたくなる。ラストを飾る「Zero Eight Five」は、きらめくシンセのフレーズとかすかなパーカッションの残像、そしてたっぷりと絡みつくベースラインが、聴く者を催眠的な時空間へとトリップさせてくれる。
Conforceは本作でも、ディープミュージックの可能性を追求し、新たな領域を切り拓く冒険者であり続けている。彼の紡ぎ出すグルーヴは、私たちを未知なる音の世界へと誘う。