宇宙船に乗っていたのは、乗員のスティーブ・バートン機長、ダン(副操縦士)、ベティ(スチュワーデス)と、乗客のマーク(エンジニア)、ヴァレリー(資産家令嬢)、挙動不審なフィッツ中佐、バリー(12歳の少年)と、その飼い犬チップスだった。近辺の調査に向かったバートン機長らは、通常の12倍もの大きさをもつ巨大な植物や昆虫と遭遇する。小さな彼らにとって、昆虫や小動物は恐ろしい猛獣・怪獣も同然だった。やがて巨大な人間の姿を発見した彼らは、この星が「巨人の惑星」だと確信する。彼らは、小人(巨人から見た地球人)の存在を知って捕らえようとする巨人から逃げ、なんとか宇宙船を修理して脱出しようと苦闘を開始した。
巨人の住む市街や集落は、地球のアメリカ合衆国に酷似していたが、独裁体制下にあることが、次第に明らかになる。 科学技術は地球より30年遅れ、
宇宙旅行も実現されていない。そのため、珍しい小人としてだけではなく、彼らの宇宙船やその技術もが狙われることになる。ほどなく彼らは賞金を掛けられ、小人専従捜査官のコービックも登場し、いっそう執拗に探索される。だが、ときには友好的な巨人の助力も得ながら、彼らは地球への帰還を模索し続ける。