サンヨー SS-48型
■昭和27年(1952年)頃の製造、MW専用 ST管5球スーパー
ゴールドのエキスパンドメタルに立体的な丸ダイヤルが輝くサンヨーの出世作です
サンヨーはラジオメーカーとしては後発ですが社運を賭けたラジオ事業への進出を行い
旺盛なラジオの需要を背景に一挙に市場浸透を果たしたとのことです
現代では このタイプ SS-48型 SS-148型はアンティークラジオを象徴する存在です
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■このラジオ
内部は過去に大きく変更して造り直しされたもので 多くの主要パーツが取替られています
パワートランス、IFT、アンテナコイル、OSCコイル、PDコンデンサ
このような大胆なパーツ交換の目的は判りませんが 当方の作業としては これらのパーツを
使ってしてラジオとして動作する品物に蘇らせる事です
外観は毎回と同じく旧塗装剥離とニスの再塗装を行います
裏蓋に何かを取付た跡の様な穴が数個空いていますが 材料の劣化は無く強度もありますので
清掃して再利用しています
■修復完了して
受信感度は テスト用の2M程のアンテナ線で極めて感度良く受信しています
サランネットは低音の為には 通気性の良いものを選ぶ事が必要であり 見た目的には金色メッシュ
のゴールドが映える黄色が良いと考えています 今回はどちらも半ば満足??となっています
▲ハムは誘導ハムが小さくあり間近では聞こえますが実際の聴取では殆ど気付きません
▲ツマミは毎回完全なものを探すことに苦労しますが 今回使用したものは ネットで購入した
別の機種に付いていたもので サンヨーのSS-48系と全く同形です、ただ外周のリングは金属では無く
塗装でした、レプリカとして過去にメーカーが作ったものか、マニアの手によるものか
強度的には問題無さそうですので使ってみました
■ご注意
現状 良好に動作していますが 電源トランスを始め主要部品は当時のものですので今後の動作や安全性を
保証するものではありません またPSEマークの付いた現代の家電安全基準ではありませんので ご使用は
ご自身の責任に於いてお願いたします
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■修復
・キャビネット 旧塗装剥離 再塗装 ウレタンニス
・サランネット 貼り替 中厚で通気性まずまず
・エンブレ つまみ ダイヤル外枠リング等 装飾金具は研磨後にクリア塗装しています
・ツマミ レプリカ品を使っています
・シャーシー 内部 一旦解体して 洗浄 修理 再塗装、線材、抵抗コンデンサー新品で再組立て
・シャーシー 金属パーツは シルバーの再塗装
・バリコン 洗浄と給脂 容量調整
・ヒューズ ホルダーはシャーシー右に別途設けました
・外部機器用 接続用として背面に3.5φジャックを付けました 専用ケーブルが付属します
カセット、CD、スマホ、等の外部機器を手軽な接続でご使用頂けます
・スピーカー オリジナル SPD-70 不良の為 同サイズ ナショナル製 に取替
・ボリューム 音量用はメンテ トーン用は新品に交換
・裏蓋 オリジナル品研磨しました
■交換品目
サランネット、ACコード、コンデンサー全数、抵抗全数、配線材、バリコンゴム、ダイヤル糸
アンテナ線、3.5φジャック、ボリューム トーン用、7吋PDスピーカー
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■仕様
受信帯域 535KHz ~ 1650KHz MW専用
使用真空管 6WC5 6D6 6ZDH3A 42 80HK
■寸法
幅 43 Cm 高 25 Cm 奥行 18 Cm(つまみ含まず)
■到着時の動作は保障致しますが、以降の不具合や外観については保障できません
↑ メンテ再塗装済のパーツ 組立て完了 ↑
↑ ↑
↑ オリジナルと同サイズ 18㎝PD ナショナル製です ↑
↑ アンテナ線、外部機器 接続の様子 ↑