●書籍/にせ物.ほん物/古美術鑑定/富岡鉄斎.与謝蕪村.良寛.坂本龍馬/北斎.写楽/古伊万里.李朝.三島/円空/日本刀.偽銘/鑑定のコツ/落款.掛軸の落札結果
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●「与謝蕪村」・・・●

 




●「与謝蕪村・(部分)」・落款・(真と疑問作)・・・●

 




●「長沢蘆雪」・・・●       ●「浦上玉堂」・・・●

 




●「田能村竹田」・・・●       ●「谷文晁」・・・●

 




●「柳沢淇円」・・・●     ●「森狙仙」・・・●     ●「岡田米山人」・・・●

 




●「富岡鉄斎」・(鉄斎の真贋・鑑定のコツ)・・●

 




●●「肉筆浮世絵」・・・●●

●「蹄斎北馬/歌川国貞/東洲斎写楽/北鼎如蓮/魚屋北溪・溪斎英泉」・・・●

 

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■■書籍■■  ■■『にせ物・ほん物―古美術鑑定』■■  ■■「本物・贋物」―比較■■  ■■「問題作品」■■  ■■「鑑定のコツ」■■  ■■「絵画」―与謝蕪村/長沢盧雪/浦上玉堂/田能村竹田/谷文兆/柳沢淇園/森狙仙/岡田米山人/富岡鉄斎/葛飾北斎■■  ■■「肉筆浮世絵」―溪斎英泉/魚屋北溪/北鼎蓮如/東洲斎写楽/歌川国貞/蹄斎北馬■■  ■■「陶磁器」―古瀬戸/古伊万里/瀬戸黒/朝鮮唐津/乾山/三島/李朝/呉須赤絵/佐野乾山■■  ■■「法楽寺の青不動図を鑑定する」■■  ■■「古代ガラス」―江戸ガラス■■  ■■「書蹟」―松尾芭蕉/良寛/坂本龍馬■■  ■■「日本刀」―日本刀の偽銘・固山宗次■■  ■■「円空・仏像」■■  ■■「贋札」■■  ■■落款/印章■■  ■■掛軸■■  ■■以下詳細をご覧下さい!!■■




■■『書籍』・・・■■



●●『太陽』・・・●●

―”THE SUN MONTHLY DERUXE”―

**”(1979年2月号・No.190)”**



■■『特集』・・・■■


●●「にせ物・ほん物」・・・●●

―”古美術鑑定”―

**”(約・100頁)”**


―”表紙より”―

●雪舟・蕪村・芭蕉・玉堂・竹田・鉄斎・北斎・英泉・
 古瀬戸・瀬戸黒・三島・乾山・伊万里・呉須赤絵・刀
 ・円空仏・ガラス・モジリアニ・マチス・贋札・他。

●特集・奈良本辰也・瀬木慎一・佐和隆研・藤原審爾・
 森敦・松本清張 。

   ◆富岡鉄斎・幽溪漁隠図・「真作・贋作」。



■発行日=1979年1月12日。
■発行所=株式会社・平凡社。
■サイズ=21×29cm。
■定価=790円。
■状態。
  ●表紙に・多少の・キズ・ヤケが有ります。
  ●本誌内に・経年の・ヤケが見えますが
  ●大きなダメージは・無く
  ●年代的には・良い状態に思います。



◆◆注意・・・◆◆

 ★発行日より・40年以上を経て下ります。
  コンディションに関わらず・古書である事を
  充分に御理解の上・御入札下さい。

 ★神経質な方は入札をご辞退下さい・・・!!



●全・168頁・・・!!



●特集の・・・!!

  ◆「にせ物・ほん物―古美術鑑定」は約100頁!



―”巻頭言 ・骨董の世界は君子の心に通ず”―

  ◆奈良本辰也。

―”絵画”―

  ◆雪舟・蕪村・玉堂・竹田・鉄舟・北斎・夢二・モ
   ジリアニ・マチス・他。

―”昭和美術品真贋事件史”―

  ◆瀬木慎一。

―”陶磁器”―

  ◆緑釉・古瀬戸・古伊万里・瀬戸黒・朝鮮唐津・乾
   山・三島・李朝・呉須赤絵・他。

―”戦後の陶芸贋作事件”―

  ◆伊庭通夫。

―”新発見・青不動の謎”―

  ◆佐和隆研。

―”ガラス・書・刀剣・仏像”―

  ◆芭蕉・良寛・龍馬・古代ガラス・刀剣・円空仏・
   他。

―”贋札”―

―”贋作・偽作”―

  ◆ほん物・にせ物ということを深く問わず・馴れ合
   うことは一種の墜落である。
   しかし・このことなしに・人は生きていけないこ
   とを知るべきである・森敦。

―”需要に応じてにせ物は生まれる”―

  ◆田中一松。

―”ウキヨエ三悪人”―

  ◆澁井清。

―”贋作古陶磁を弁護する”―

  ◆村山武。

―”芭蕉の書のにせ物を看破する”―

  ◆岡田利兵衛。

―”松本清張・古美術よもやま話”―

―”私のだまされた一点”―

  ◆勅使河原蒼風・亀倉雄策・藤枝静雄・加藤楸邨・
   澤野久雄・植草甚一・福富太郎・細見良・他。



●「本物・贋物 」-比較.鑑定のコツ-落款・印章・他!



●蒐集・資料などの・参考に・・・!!

  ◆偽物・本物・対比・また・それに類似作の・偽物
   などが・掲載されて下ります。

  ◆記事・論評・以外は、ほぼ、カラーの掲載です。
   作家・作品解説・鑑定のコツ・などの掲載も有り
   ます。



●探されていた方は・この機会に・・・!!



●以下・詳細をご覧ください・・・!!

  ◆掲載案内は・抜粋して下ります。

  ◆掲載内容は・Q&Aより・問い合せ下さい。

  ◆数字記載は目視です・間違いは御容赦下さい。



●掲載を抜粋紹介し「タイトル」と致します・・・!!



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



―” 巻頭言 ”―

■■『骨董の世界は君子の心に通ず』・・・■■

**”奈良本辰也・(歴史家)”**

◆にせ物はにせ物で・また楽しいものだ。

◆大体において・慾のからんだ買入れは失敗している。
 「無慾の勝利」・という言葉があるが・昔の人は良い
 ことを言ったものだ。
 しかし古美術の世界に入るのは何といっても楽しい。
 贋物は贋物でまた楽しいのである。
 贋物をるかんで己を責める気持ちは・君子に通ずるも
 のがあるのではないか。



■■『絵画』・・・■■

―雪舟・蕪村・芭蕉・玉堂・竹田・
    鉄斎・北斎・夢二・モジリアニ・マチス・他―

◆一流・二流を問わず・画家には・その贋作者が現れる。
 そして世の中には・ほん物より・にせ物の絵の方が多
 く存在する。
 色合い・筆使いの特徴・落款を巧妙に真似て意識的に
 作られた・にせ物のほかにも・単なる模写や別人の絵
 が人に渡ってゆくうちに・にせ物に仕立てられてゆく
 ものもある。
 しかし・にせ物には、必ずどこかに、破綻が見つけら
 れる。


●『与謝蕪村』・・・●

―”作家の解説”―

◆よさぶそん・(1716~1783)。
  江戸中期の俳人・南画家。
  本姓谷口・のち与謝と改めた。
  大坂に生まれ・江戸で俳諧・文人画を学ぶ。

 ◆奥の細道画巻。

  ★与謝蕪村はその生涯に十本前後の・「奥の細道画
   巻」・を描いたことが、彼の書翰からうかがえる。
   蕪村の画風の円熟に加えて・芭蕉百年忌の前夜・
   安永6~8年にかけて・各地で盛り上がった芭蕉
   回帰熱が・多作を促したものと思われる。
   左頁の逸翁美術館所蔵維駒本・(重文)・をはじ
   め・文化庁・山形美術博物館等の4点・(うち1
   点は屏風)・のみである。
   右頁の疑問作は・神戸の所蔵家が戦後すぐ3万円
   で古書点から買ったもので・今回はじめて公開さ
   れた。

    ★維駒本・奥の細道画巻・重文・(真作)。

    ★奥の細道画巻・重文・(疑問作)。

    ★落款・2点・(真作)。

    ★落款・(疑問作)。

―”鑑定のコツ”―

 ◆落款の・「夜半翁写意」・は、蕪村のものに近いが
  ・この印章はない。
  文字には独特のくせがなく・線も細く柔らかい。


●『長沢盧雪』・・・●

―”作家の解説”―

◆ながさわ・ろせつ・(1755~1799)。
 江戸中期の円山派画家。名は政勝または魚。
 山城国淀藩の水夫目付・(かこめつけ)・の家に生ま
 れ・長沢家の養子となる。
 性格は豪放で・奇矯なふるまいもあった。
 ・(略・・・)。

    ★長沢盧雪・海老の図・(真作)。

    ★長沢盧雪・海老の図・(贋作)。


●『浦上玉堂』・・・●

―”作家の解説”―

◆うらがみ・ぎょくどう・(1745~1820)。
 江戸中期の南画家で・七弦琴の名手でもあった。
 姓は紀・名は弼。
 岡田受田藩の支藩方藩に仕えたが・四十九歳の時・脱
 藩し・諸国を放浪した。
 ・(略・・・)。

    ★浦上玉堂・山林清閑図・(贋作)。

    ★浦上玉堂・秋色半分図・(真作)。


●『田能村竹田』・・・●

―”作家の解説”―

◆たのむら・ちくでん・(1777~1835)。
 江戸後期の南画家。名は孝憲。
 豊後竹田の藩医の家に生まれたが・医学を学ばず・儒
 学に志す。
 ・(略・・・)。

    ★田能村竹田・賛梅華遊禽図・(贋作)。

    ★田能村竹田・梅花暁日図・(真作)。


●『谷文兆』・・・●

―”作家の解説”―

◆たに・ぶんちょう・(1763~1840)。
 江戸後期の南画家。号は写山楼・画学斎などがある。
 松平定信・田安家の後援を得て・江戸末期の画壇に君
 臨した。
 ・(略・・・)。

    ★谷文兆・中国道士像・(贋作)。

    ★谷文兆・中国道士像・(真作)。

    ★谷文兆・秋景図・(贋作)。


●『柳沢淇園』・・・●

―”作家の解説”―

◆やなぎさわ・きえん・(1704~1758)。
 江戸中期の文人・画家。本名郷恭。
 大和郡山藩家老の家に生まれる。
 ・(略・・・)。

    ★柳沢淇園・墨竹図・(贋作)。

    ★柳沢淇園・わかたけ図・(真作)。


●『森狙仙』・・・●

―”作家の解説”―

◆もり・そせん・(1749~1821)。
 江戸時代の画家。本名守象。
 大坂の船町の商家に生まれ・そこで没した。
 ・(略)。

    ★森狙仙・若松と猿図・(贋作)・部分。

    ★森狙仙・猴猿図・(真作)・部分。


●『岡田米山人』・・・●

―”作家の解説”―

◆おかだ・べいさんじん・(1744~1820)。
 江戸時代後期の文人画家。大坂の米穀商に生まれる。
 ・(略)。

    ★岡田米山人・山水図・(贋作)。

    ★岡田米山人・柳山水図・(真作)。


●『富岡鉄斎』・・・●

―”作家の解説”―

◆とみおかてっさい・(1836~1942)。
 幕末から大正にかけての南画家。
 本名・百練・号は鉄斎のほか・鉄人・鉄史・など。
 最初大和絵を学び・のちに南画の手法を学ぶ。
 豊かな感覚と奔放な画風の持主で国際的にも評価が高
 い。

 ◆鉄斎の真贋。

  ★富岡鉄斎は・二十歳以前から絵を描きはじめ・八
   十九歳で亡くなる直前まで描き続けたのだから・
   その画歴は・およそ七十年に及ぶ。
   しかも筆に速い人だったから・生涯に二万から三
   万か・とにかく途方もなく沢山の絵を製作した。
   すでに・火災などで失われたものも・かなりある
   が・それでも現存する作品は万を越えるであろう。
   ところが・にせ物となると・その二十倍か三十倍
   も存在する。
   だから・美術商の間では・『鉄斎と聞いたら眉に
   唾をつけろ 』・とさえいわれている。
   そのにせ物の作者は・おおらく千人以上もいたら
   しく・精祖さまざまに・にせ物が・日本全土に氾
   濫している。
   普通は・鉄斎と似ても似つかぬ下手ものが多いが
   ・中には・これまでに発行された画集に載ってい
   る図版を参考にしたり・また・ほん物を丸写しに
   した・かなり精巧なものもある。
   兵庫県宝塚市の清荒神清澄寺の鉄斎美術館は・鉄
   斎の書画・その他・約一千点を所有し・質量とも
   に日本一のコレクションであるが・その中に・ほ
   ん物丸写しの・にせ物が・何点かまぎれこんでい
   るのが発見されている。
   同寺の法主・坂本光聰師の・ご好意によって・真
   贋両方を並べて公表する。

   ―”(小高根太郎・鉄斎研究所所長)”―

    ★富岡鉄斎・竹林銷夏図・(贋作)。

    ★富岡鉄斎・竹林銷夏図・(真作)。

    ★富岡鉄斎・空谷君子図・(贋作)。

    ★富岡鉄斎・空谷君子図・(真作)。

    ★富岡鉄斎・太公望図・(贋作)。

    ★富岡鉄斎・太公望図・(真作)。

    ★富岡鉄斎・幽溪漁隠図(贋作)部分。

    ★富岡鉄斎・幽溪漁隠図(真作)部分。

―”鑑定のコツ”―

◆写真では・わかりにくいが・にせ物は・構図が乱れ・
 描線が弱く・墨色賦彩が悪く・全体の感じが下品であ
 る。


●『葛飾北斎』・・・●

―”作家の解説”―

◆かつしか・ほくさい・(1760~1849)。
 浮世絵師。
 江戸末期に奇抜な発想や大胆な構図の風景画・花鳥画
 を描いて活躍。
 九十回を超える転居や・春朗・宗理・可候・北斎・画
 狂人など・三十回以上も号を変えるなど奇行が多い。

 ◆疑問視される小布施北斎。

    ★小布施にある北斎の画稿・『中国武将』。
       ・高井鴻 山家にあったもの。
              ・(疑問作)。

    ★小布施にある北斎の画稿・巻物四巻。
       ・1841年から1848年の間に描か
        れたスケッチと伝えられるが・・・・。
              ・(疑問作)。

    ★北斎・『酔余美人』 ・(真作)。
              ・1810年頃の作。
              ・画稿の元図か?。



■■『肉筆浮世絵』・・・■■

―”鑑定のコツ”―

◆絵の具・紙・絹は・当時使われて・いたものか・見き
 わめる。


●『溪斎英泉』・・・●

―”作家の解説”―

◆けいさい・いえせん・(1790~1848)。
 江戸時代後期に頽廃的な幕末美人画を描いた浮世絵師
 ・戯作者。
 安藤広重との共作で・「木曽海道六十九次」・がある。

    ★溪斎英泉・『房楊枝』・(贋作)。
       ・青と赤の色はおそらく明治期の科学染
        料か。
       ・落款もにせ物。

    ★溪斎英泉・『遊女と禿』・(贋作)。


●『魚屋北溪』・・・●

―”作家の解説”―

◆ととや・ほくけい・(1780~1850)。
 葛飾北斎門下の俊英で・師風をよく継承した。
 四谷鮫ヶ橋で魚屋をやっていたので・ととやと称した。

    ★魚屋北溪・『遊君立姿之図』・(贋作)。


●『北鼎蓮如』・・・●

―”作家の解説”―

◆ほくてい・じょれん・(生没年不詳)。
 北斎の門人。詳細不明。

    ★北鼎蓮如・『散桜美人図』・(真作)。


●『東洲斎写楽』・・・●

―”作家の解説”―

◆とうしゅうさい・しゃらく・(生没年不詳)。
 作画期間がわずか十カ月間という。
 謎に包まれた浮世絵師。
 表情を特徴的に描き出す役者絵を遺した。

    ★東洲斎写楽・『相撲絵』・屏風・(贋作)。


●『歌川国貞』・・・●

―”作家の解説”―

◆うたがわ・くにさだ・(1786~1864)。
 初代豊国門下で三代豊国。
 柳亭種彦作・「偐紫田舎源氏」・の挿絵を描いた。
 作画期が長く美人画など点数が多い。

    ★歌川国貞・『普賢菩薩』・(贋作)。

    ★歌川国貞・落款・(贋作)。


●『蹄斎北馬』・・・●

―”作家の解説”―

◆ていさい・ほくば・(1771~1844)。
 葛飾北斎の門人。幕府御家人。
 谷文晁の絵を手伝っていたが・右手は師北斎のための
 ものとして・左手で描いたという。

    ★蹄斎北馬・『梅花美人』。
       ・贋作ではないが・衣の模様と梅花と顔
        に色を加えている。


●『春峯庵事件』・・・●

―”解説”―

◆昭和9年・東京・芝の東京美術倶楽部を会場にして・
 「春峯庵什襲浮世絵観入札」・が行われた。
 これは・「某大名華族春峯庵秘蔵の肉筆浮世絵」・と
 いうことで・写楽の役者絵・清長の美人画など多数珍
 しいものが入っていたため・ジャーナリズムをはじめ
 社会的話題となった。
 売り立て目録も・縦40センチメートル・横30セン
 チメートルある大変立派なもので・当時の江戸学の権
 威であった・笹川臨風博士の推賞文も入っていた。
 総額20万円の内9万円が売約済みとなったところで
 ・各方面から疑問が提出された。
 このため・冷静に観察すると・贋物であることがわか
 り・売約もキャンセルされた。
 金子清次ら首謀者5人が処刑され・笹川博士も失脚し
 た。

       ★春峯庵系肉筆浮世絵の製作過程
         ・(図)。

       ★正確な下絵を描く。

       ★下絵に墨線を入れ余白に胡粉を入れ・
        紅茶で古色を出して金箔をはる。

       ★衣裳に紋様を描き入れ・金箔を削り落
        し・煤で時代色をつける。

    ★勝川春潮・月夜紅樓図・(贋・春峯庵)。

    ★勝川春潮・花下弾絃図・(贋・春峯庵)。

    ★鳥居清長・美人挿花図・(贋・春峯庵)。

    ★東洲斎写楽・鏡中男女図・(贋・春峯庵)。

    ★『春峯庵華宝集』・(売り立て目録)。


●『滝川太郎贋作事件』・・・●

―”解説”―

◆省略・・・・・。


●『竹久夢二』・・・●

―”作家の解説”―

◆省略・・・・・。

    ★竹久夢二・『青春譜』・(贋作)。

    ★竹久夢二・『青春譜』・(真作)。



■■『昭和美術品真贋事件史』・・・■■

**”瀬木慎一”**

◆春峯庵事件から・ルノアール贋作事件まで・美術界を
 震撼させた醜聞の真相。

◆贋作は・美術作品の一品性が尊重される限り・際限な
 く作り出されるだろう。
 そして・それを絶えず識別し・排除するのは・美術専
 門家であるが・同時に・それを培養するのも・他なら
 ぬ専門家が・それに類する人々である。
 この自己矛盾のかすかな間隙をぬって贋作は躍り出る
 のである。

    ★泰西名画の贋作・滝川事件。

    ★空前絶後の贋作者メーヘレン。

    ★日本のヨーロッパ美術コレクション。

    ★『永仁の壺』・事件。

    ★国立西洋美術館とルグロ事件。

    ★肉筆浮世絵の春峯庵事件。

    ★贋作の行きのびる土壌。



■■『陶磁器』・・・■■

―緑釉・古瀬戸・古伊万里・瀬戸黒・
    朝鮮唐津・乾山・三島・李朝・呉須赤絵・他―

◆今日まで・「永仁の壺」・「古伊万里贋作事件」・「
 佐野乾山」・問題など、陶磁の真贋をめぐる数々の話
 題があった。
 やきものがその実用を越えたときから・贋作は生まれ
 たに違いない。
 だが・贋作作者は形・釉・絵付けすべてを真作に近づ
 けるため・ほん物以上にほん物めかす宿命を負ってい
 た。
 それが人を欺き・逆にまたそのなかに・贋作を判定す
 る鍵も秘められていたのである。

    ★朝鮮唐津花生。
              ・17世紀初め。
              ・逸翁美術館。

    ★朝鮮唐津徳利・(贋作)。


●『緑釉』・・・●

―”解説”―

◆三彩・二彩とともに・奈良時代・唐三彩を学んで生み
 だされた日本最古の施釉陶である。
 三彩・二彩は平安時代にはほとんど焼かれなくなり・
 緑釉は・逆に平安期に多く作られた。
 焼成温度は約750度といわれ・鉛釉を施した低火度
 のもので・見事なロクロ作りによって成形されている。
 壺は曲線がゆるやかだが・薬壺など胴の張るもので・
 二つの碗を合わせて作られたものもある。

―”鑑定のコツ”―

 ◆胎土は・よく精製されたキメの細かなもので・黄白
  色・灰白色・灰黒色のものが・一般的だ。


●『古瀬戸』・・・●

―”解説”―

◆愛知県猿投山を中心に焼かれた灰釉陶器が・鎌倉時代
 に入って発展をみせ・岐阜南部から愛知県瀬戸にかけ
 て焼かれたのが古瀬戸である。昭和三十五年の・「永
 仁の壺」・事件で・皮肉にもいっそうその名は高まっ
 た。
 鎌倉時代の古瀬戸の場合・成形にはロクロを用いず・
 すべて積み上げ作りによっている。
 まず底の円板をつくり・その上に順に粘土を積み上げ
 てゆくのである。
 従って器の内面には指跡が残り・均一に整えられてい
 ない。
 また表面整形のみロクロ仕上げのため・器の表面には
 積み上げ跡と・ロクロ跡がみられる。
 釉薬は安定が悪く・発掘されたものなどは・どうして
 も釉が風化している。
 だが自然に風化したものは・釉の嵌入・(ひび割れ)
 ・が細かく均一で・星霜を物語っている。
 さらに当時の窯は地下式・半地下式の穴窯で・火の効
 率が悪く・火前・(炎のよく通る所)・と火裏の差が
 明瞭に出・器全体に火がまわっていない。
 ・(宮石宗弘・瀬戸民俗資料館館長)。

―”鑑定のコツ”―

◆積み上げ法を用いているかどうか・器中に指を入れ・
 指跡や継部など・内部の成形を確かめる。
 また・印花模様が器体へ斜めに鋭く入っているものは
 ・ブリキなどを用いた贋作である。


●『瀬戸黒』・・・●

―”解説”―

◆桃山時代・美濃や瀬戸で焼かれた茶陶。
 天正黒・引き出し黒とも呼ばれ・窯の中で白熱したも
 のを・引き出し・急令してその深い艶の黒色を得る。
 当時のものは土も釉薬も精製されすぎず・そのため釉
 が不揃いで・かえって微妙な色彩・光沢の変化をもつ。
 高台の削りや胴の整形にヘラが使われることもあるが
 作為が少ない。

―”鑑定のコツ”―

◆全体に無造作で・口造りなど小細工せず・土も精製さ
 れすぎていない。
 いっぱんに・贋作は高台の作りが大きい。

●『佐野乾山』・・・●

―”解説”―

◆昭和37年・「佐野乾山」・は社会的に大きな話題を
 まいた。
 乾山が栃木県の佐野で焼いたという・「佐野乾山」・
 が・一度に二百余点も新発見されてことであった。
 さらに・その覚書・「佐野手控帖」・も出て・賛否両
 論は著名人士を巻き込み・国会にまで持ち出された。
 古美術界での大勢は贋作に傾き・手控帖の偽筆者・陶
 器の贋作者とも明らかといわれる。
 だが・社会的には決着はつけれれぬまま現在に至って
 いる。

 ◆「佐野乾山」・への疑問。

  ★乾山は贋作が多く・真作は絵皿一枚でも百万円以
   上の値がつけられる。
   そうしたものが・新発見といえ・いちどきに二百
   点余り出てくること自体・怪しいといわねばなら
   ない。
   いわゆる・「佐野乾山」・は・制作の覚書である
   ・「佐野手控帖」・とともに現われ・両者の筆跡
   は同一である。
   どちらが贋作となれば・両者とも贋作と考えるこ
   とができる。
   古筆と画法を学んだとしても・「佐野乾山」・「
   佐野手控帖」・には以下の疑問点が考えられる。
   書には時代の筆法・文体があり・この場合・江戸
   時代前期・(17~18世紀)・の特徴が表され
   ていなくてはならない。
   まず書体は・当時の書式にすべて必要とされた御
   家流の筆法であること。
   文体においては覚書である以上・「一ツ」・書き
   で始められねばならぬことがポイントである。
   ところが・「佐野乾山」・「佐野手控帖」・もと
   もに現代流のくずし方で書かれ・一ツ書きの原則
   がない。
   乾山真筆として確定している・「陶工必要」・「
   小西家文書」・「覚書」・等とは・似た字を書い
   ていても原則的に異なっている。
   例えば・「申候」・のくずし方は江戸時代に見ら
   れる誤字でであり・円は圓の略字であるから・「
   円」・とすべきものが・の現代流円である。
   まして・「候」・を仮名で・「そろ」・と書くの
   は和歌の場合に限ってであり・乾山が書くことは
   あり得ないのである。
   乾山にも誤字はあろうが・書法の原則を誤ること
   は絶対に起こり得ないことだ。
   しかも・「手控帖」・には中国の拓本の表紙が使
   われ・拓本を使ったために隅が丸いものさえあっ
   て、大きさも不ぞろいのだ。
   貴重な拓本をホゴにして・手近の半紙・(きはほ
   とんど半紙 )・も使わずメモ用紙にするであろう
   か。
   では・茶碗や皿に描かれた絵はどうであろうか。
   乾山の基礎は・まず狩野派にあり・その上で琳派
   の省略と図案化による描法がある。
   従って誇張や省略が進んでも・自然観察は鋭く・
   節理を曲げることはない。
   また・図案化も一定の法則が守られている50頁
   下の蓮花などは・破れた葉が上を向いているとい
   うおかしさで・なおかつ破れ葉と花がともに描か
   れる誤ちがある。
   また図案化の法則とは琳派独自のもので・対象を
   正面か側面に限定して描き・斜め側面から西洋遠
   近法的描法はまったくない。
   流水などは画面を縦に分け・その分割線上に円を
   描いて・その円を囲みながら流れるように描いて
   ゆく方法がとられる。
   乾山の画面構成の基礎はそうした弧にあるのだが
   ・「佐野乾山」・には一切みらてない。
   ・略・・・・・・。
    ・(加瀬藤圃・古筆研究家)。

    ★佐野乾山・杜若ノ画扇面皿。

    ★佐野乾山・八ツ橋図角皿。

    ★佐野乾山・蓮華文角皿。

    ★佐野乾山・梅花文皿。

    ★佐野乾山・手控帖。

    ★佐野乾山・槍梅角瓶。

    ★佐野乾山・蓮華文角皿。

    ★他・・・・・。


●『尾形乾山』・・・●

―”解説”―

◆おがた・けんざん・(1663~1743)。
 光琳の6歳下の弟として・京に生れ・狩野派・光琳の
 描法・画法を学んで育った。
 また・野々村仁清に陶芸を学び・37歳の折・京都に
 鳴滝窯を開き・乾山焼を始めた。
 晩年・江戸から野州・(栃木県)・佐野に遊び・「佐
 野乾山」・と称される陶器を焼いたといわれる。
 しかし、現在・「佐野乾山」・のうち真作として一般
 に認められ
 ているのは・栃木県氏家の滝沢家に伝わる6点のみと
 いう。


●『三島・李朝』・・・●

―”解説”―

◆三島・三島は朝鮮高麗時代の象嵌青磁を基本に・李朝
 初期の・15.6世紀に焼かれたといわれる。
 李朝では器物への愛玩・鑑賞の風が乏しく実用物とし
 て器が作られ、単純・素朴で作為をもたない伝統がつ
 づいた。
 とくに三島手茶碗は日本の茶人に好まれるが・印花や
 彫の文様は素朴で・無心に描かれており・象徴的な味
 がある。
 釉・白絵土ともに柔らかな調子をもつことが特徴とな
 っている。

◆李朝・「日本人は信楽と李朝で死ねる」・という言葉
 がある。
 古来・古美術・古陶磁愛好家には、信楽を枯淡と・李
 朝の哀調が好まれ・高い人気がつづいているのだ。
 李朝も前期は・高麗青磁の流れをくむ三島に代表され
 るが・秀吉の朝鮮役後は・白磁・辰砂・鉄絵・染付な
 どが焼かれた。
 ことに純白は・李王朝に高貴の色として尊重されたと
 いう。

    ★三島茶碗・(贋作)。

    ★礼賓三島手茶碗・(贋作)。
              ・日本民芸館。

    ★他・・・・・。

―”鑑定のコツ”―

◆白磁大壺などは・白の釉に微妙な火の変化があり・染
 付は淡く・絵柄も細やかで素朴である。


●『呉須赤絵』・・・●

―”解説”―

◆呉須は・本来・中国からもたらされた染付・(コバル
 ト釉のブルー)・を指し・また赤絵を呉須赤絵と呼ん
 だもので・語源は・産地である中国南部の旧名である
 呉須から出ている。呉須赤絵の鉢や香合は・茶人に愛
 された。


●『馬の目皿』・・・●

―”解説”―

◆瀬戸地方で江戸時代に焼かれた雑器である。
 厚手の皿に・鉄釉で奔放な馬の文様が描かれている。
 職人の筆勢は鋭く・作意がない。
 現代作を水田に埋めて古みをつけた贋物などは筆勢に
 乏しく・焼成が均一でムラがない。



■■『戦後の陶芸贋作事件』・・・■■

**”伊庭通夫”**

 ◆『永仁の壺』・事件。

 ◆出光美術館の・『仙厓の陶彫贋作』・事件。

 ◆『佐野乾山』・事件。

 ◆『古伊万里贋作』・事件。



■■『新発見・青不動の謎』・・・■■

**”佐和隆研”**

◆昨年秋・大阪市之法楽寺で発見された青不動図は・平
 安時代の・「幻の絵師」・飛鳥寺玄朝の作でないかと
 いわれ・大きな反響を巻き起こした。
 現在残っている国宝・青蓮院・青不動や・醍醐寺・不
 動明王図像とともに今後謎につつまれた玄朝を解く重
 要な鍵となろう。

    ★発見された・法楽寺の青不動の全図。

 ◆青蓮院の青不動。

 ◆法楽寺の青不動。

 ◆飛鳥寺玄朝とは。

    ★京都・青蓮院の青不動図・(国宝)。

    ★高山寺・明王院の赤不動図。

    ★東寺・講堂の不動明王像。

    ★東寺・不動明王像。

    ★青蓮院の青不動図。

    ★法楽寺の青不動図の赤外線写真。

    ★醍醐寺・不動明王図。

    ★青蓮院の青不動の二童子図。

    ★醍醐寺・不動明王図の二童子図。

    ★青蓮院の青不動の炎。

    ★法楽寺の青不動図の火○。

    ★法楽寺の青不動図の矜羯童子。

    ★法楽寺の青不動図の制○伽童子。



■■『ガラス・書・刀剣・仏像』・・・■■

◆にせ物はあらゆる美術品に影のようにつきまとう。
 名もない刀剣が偽銘を彫られて天下の名刀と化し・薬
 品で古びをつけたガラスが古代の香水瓶となる。
 美術品だけではない。
 それが金銭的価値を持つ限り・贋作者には・にせ物を
 作り続ける――。

―芭蕉・良寛・龍馬・古代ガラス・刀剣・円空仏・他―

    ★幕末の刀匠・水心子正秀の刀とその銘。
                ・(偽物)。

    ★幕末の刀匠・水心子正秀の刀とその銘。
                ・(正真)。


●『古代ガラス』・・・●

―”解説”―

◆ローマン・グラスや・エジプト・メソポタミアの・コ
 ア・グラスには贋物が多く・中近東では土産物として
 売られている。
 古代ガラスは・素材に不純物が多く含むため不透明で
 ・また長らく土中に埋もれ銀化されるが・このような
 風化は人工的に作ることができるのだ。

―”鑑定のコツ”―

 ◆素材的には、

   (1)・気泡の入り方が・ほん物は大小ばらばらで
      ・にせ物は均一。

   (2)・ほん物は・溶けきらない石粉が白い斑点に
      なっている。

   (3)・にせ物は・表面の古サビが接着されて落ち
      ない。

   (4)・比重の相違・形態的には・にせ物は・口や
      接着部分のガラスの切方が鋭角的で・故意
      に形がいびつである。


●『江戸ガラス』・・・●

―”解説”―

◆日本のガラスに対する歴史的研究はまだ始まったばか
 りで・現状では決定的な判断のできないところも多々
 ある。
 江戸期のガラスについては・中期ごろまでは・棚橋淳
 二氏の研究で大部分が明らかになってはいるが・江戸
 後期のものについては十分な研究がなされておらず・
 今日も憶測域を出ていない。
 現在・稀少価値と陶磁器的感覚で理解できるためか・
 市場価値は断然日本製が高く・ためにも西洋のものが
 混じっている。
 日本のものを探す人には西洋のものは・「にせ物」・
 となるが・本流をだどれば・西洋物が・「ほん物」・
 日本のものは・「にせ物」・のはずである。
 江戸期のガラス器の90パーセント以上は鉛ガラスで
 ・軽く指で 弾くと澄んだ金属音が長く響き・持つと
 思いのほか重いことにより西洋ガラスと区別ができる。
 これはガラス製造法を中国から学んだためと考えられ
 るが・その
 点では同時代の中国・朝鮮のものと区別がつきにくい。
 しかい・徳利・盃の日本独特の形を持つものは日本製
 と考えてほぼ間違いない。
 また・技術上の制約から薄く小さなものが多く・あまり
 実用的でないのも特色の一つである。
 19世紀始めのころまでは・以上の鑑定法でよいが・幕
 末近くになると日本の技術もおおいに進み・カットやグ
 ラビール等を施した西洋風の大きな厚いガラス器も作ら
 れるようになり・当時のヨーロッパを風靡したイギリス
 流の鉛ガラスと区別するのが困難になる。
 このため・現在のところ重箱・三ツ組盃・墨床等の日本
 独特の形を持つ基準作例から類推するしか手がない。
 また・江戸時代のガラス屋のカタログともいうべき・「
 引札」・が残っているので・これにあたるのもよいが・
 中には舶来物も混じっている。
  ・(辰沢速夫・ガラス工芸研究家)。


―”鑑定のコツ”―

◆江戸初期のガラスは・・・

   (1)・弾くと長い金属音が響く。

   (2)・徳利・盃・重箱等の日本独特の形を持つ。

   (3)・薄く小さい。
      薩摩切子は・赤・藍・紫・緑の厚い色着せが
      あり・カット面が入念に研磨されており見た
      目に甘い。

    ★香水瓶―ボヘミア・英国・薩摩切子。
     ヨーロッパ製は細部のカット・仕上げの研磨が
     雑だが全体としてまとまっている。
     薩摩切子は・採算を度外視した御庭焼的性格の
     ため・細 部まで入念に研磨しているが・ガラス
     器としては稚出で甘い。


●『松尾芭蕉』・・・●

―”作家の解説”―

◆まつおばしょう・(1644~94)。
 江戸前期の俳人。
 伊賀上野で藤堂家の近習となるが・後に江戸に出る。
 談林俳風を超えたいわるる蕉風を創始し・俳諧に詩的
 文芸性をあたえた。

◆芭蕉の真蹟は・約500点あり・なお毎年数点の発見が
 ある。
 ただ・にせ物はこれを遥かに上まわり・巧妙なものも多
 い。

    ★芭蕉筆・風子丈宛書翰・(贋)。

    ★芭蕉筆・嵐蘭宛書翰・(真)。

―”鑑定のコツ”―

◆文字は・「し」・が長く・「み」・の右肩下がり・「や
 」・の杖が短い等の特徴がある。
 にせの書翰は・短文で文中に名句が入る・「丈」・で終
 わる架空の宛名・日付に月がない等の一定の型がある。


●『良寛』・・・●

―”作家の解説”―

◆りょうかん・(1758~1831)。
 江戸末期の歌人。
 越後の神官の家に生まれたが・18歳で出家・諸国を放
 浪しながら・万葉集を理想とした素朴で純美な歌を詠ん
 だ。
 能書家としても名高い。

◆良寛の書のにせ物は・生前からあり・今やその数は非常
 に多い。
 にせ物は・「地蔵堂良寛」・「巻良寛」・の二系統があ
 り・穂先を隠した蔵鋒でゆるやかに書かれた前者が・よ
 り真筆に近い。
 数は後者が多い。

    ★良寛筆・和歌・(贋)。

―”鑑定のコツ”―

◆「地蔵堂良寛」・「巻良寛」・ともに・真筆に比べ・文
 字と文字・行と行の間隔が整然とし過ぎている。


●『坂本龍馬』・・・●

―”作家の解説”―

◆さかもとりょうま・(1835~67)。
 幕末の土佐に生まれる。
 海援隊を組織する一方・勤皇家として・西郷・桂らと薩
 長連合を計り・倒幕運動に奔走したが・京都で暗殺され
 た。

◆幕末の志士のなかで・坂本龍馬は今だに熱狂的なファン
 がおり・龍馬筆の額や色紙もかなり見うけられるが・ほ
 ん物は少ない。
 ただ・書翰だけは真筆が多いとされているが・それとて
 左のような・にせ物がある。
 ほん物は・「龍拝」・と記され・にせ物は・「龍馬拝」
 ・になっており・行間にも文字が書かれている。

    ★坂本龍馬筆・印藤肇宛書翰・(贋)。

    ★坂本龍馬筆・印藤肇宛書翰・(真)。


●『日本刀の偽銘』・・・●

―”解説”―

◆省略・・・・・。

    ★固山宗次の(偽物・正真・比較)3図。

    ★源清麿の短刀(贋)3図。

―”鑑定のコツ”―

 ◆偽物を看破るうえで大切なことは・・

  (1)・茎と刀の各部・さらに鏨底を比べて錆色が無
     理なく・落ち着いているかどうか。

  (2)・正真と比べて・鑢目の種類を見極める。

  (3)・鏨の方向・間隔・運び方が正しいかどうか・
     などである。


●『円空』・・・●

―”解説”―

◆えんくう・(?~1695)。
 江戸時代初期の遊行僧。美濃国生まれ。
 東国から北海道まで遍歴し・各地で民衆を教化しなが
 ら独特の粗削りな仏像を作った。
 円空は十二万体の仏像を作ることを発願して・遊行の
 乞食僧となったといわれる。
 彼の仏像はとくに美濃・飛騨地方に多く遺されている
 が・全国に散見される。
 「鉈ばつり」・と呼ばれる荒々しい彫法は・近年・現
 代彫刻の面からも評価され、円空ブームが起こった。
 そのため・にせ物がきわめて多い。

    ★円空・珊底羅大将・(贋)。

    ★円空・馬頭観音・(真)。

    ★円空・護法神像・(贋)。

    ★円空・迷企羅大将・(贋)。

    ★円空・護法神像・(贋)。



■■『贋札』・・・■■

◆贋札づくりは・実際には割の合わないものだそうだ。
 なんとか使えそうな贋札をつくるには・かりのお金と
 高度な技術を必要とする。
 そして・ほとんどの場合・投資したお金を回収する前
 に・つかまってしまう。
 しかし・贋札づくりは跡を絶たない。
 過去の贋札傑作集。

―明治五年の新紙幣から・戦後すぐの
        十円券・現在の千円券・一万円まで―

 ◆省略・・・・・。



■■『贋作偽作』・・・■■

**”森敦”**

◆ほん物・にせ物ということを深く問わず馴れ合うこと
 は一種の墜落である。
 しかし・このことなしに・人は生きていけないことを
 知るべきである。



―” 特集随筆 ”―

■■『需要に応じて、にせ物は生まれる』・■■

**”田中一松”**

◆需要と供給のバランスが・にせ物横行の原因なのであ
 る。

★日本の家には床の間があり・四季折々の掛物をかける。
 ことに名家・大名の場合、体裁上の名画家の作品を数
 多くそろえる必要がある。
 ところがほん物の数に限りがあるから・ほん物らしい
 ものを手に入れることになる。

    ★雪舟の落款・10点・(白黒)。



■■『ウキヨエの三悪人』・・・■■

**”渋井清”**

◆ウキヨエの市場に三人の悪者がいるという。
 にせ物を作り・売りつけ・大英博物館さえ欺した者た
 ちは一体誰なのか。

★西洋人は・日本というものを手っ取り早く知ることが
 でき・しかも錦のごとく綺麗で軽いウキヨエを買いあ
 さった。
 西洋人は生活水準が高かったから・ウキヨエなど・反
 古紙でも買うつもりで・買いあさったのだろう。



■■『贋作古陶磁を弁護する』・・・■■

**”村山武”**

◆世の中にある古美術が・どれもこれも本物だとしたら
 ・スリスある楽しみは半減する。

★学問世界とは別に・愛好・蒐集世界にも贋作は必要な
 ものではないだろうか。
 世の中にある古美術品がどれもこれもホンモノだとし
 たら・われわれは八百屋で野菜を買うようなものであ
 り・そのスリルある楽しみは半減してしまう。


■■『芭蕉の書のにせ物を看破する』・・・■■

**”岡田利兵衛”**

◆真蹟五百点・偽作数千点といわれる芭蕉の鑑定法。

★時に紛らわしくて・どうにも決定し難いものがある。
 そんな場合は床のでも掛けて・じっくり一週間ほどな
 がめることである。
 すると真蹟は次第に近づいてくる。
 けれども偽作は段々遠退いて行く。これで決定できる。

★芭蕉の真蹟で・今に伝世するものは五百点近くあるで
 あろう。
 近頃は毎年四・五点ずつ新しい真蹟が発掘されている。
 これは芭蕉が俳諧の世界では神格視され・その遺墨は
 断簡零墨まで大切に秘蔵されたからである。
 日の目を見ないで旧家の篋底に下積みされた物もある。
 しかし偽物となると真蹟を猶上廻る数のものが世間を
 普くひろまっている。
 私に真偽の鑑別を乞われる中にも・真蹟より遥かに偽
 物が多いのが現状である。

★略・・・・・。

★芭蕉の個性が最もよく出たのは・上の天和期の短冊と
 元禄二年懐紙である。
 「し」・の特別長い点。
 「ふ・ゆ・む・の」・など元禄二年懐紙の文はすべて
 芭蕉揮毫書の基準となる。
 筆蹟を把握すると次は料紙である。
 芭蕉が愛用した短冊は打曇である。
 ・(天和期短冊の写真参照)。
 打曇の・「くも」・の入れ方によって時代がはっきり
 わかる。
 「元禄期は」・「くも」・が細いのである。
 種々の文様があるのは筆蹟を隠すためでこれはよくな
 い。
 元禄短冊でも優美なものは用いていない。
 しかし白無地も使用しない。
 懐紙・書輸では・時代をつけるために人工で後から燻
 らしたものがある。
 また昔・カツオブシムシを飼った人があったという。
 わざと蝕害をつけて古めかすためである。
 偽物が多いのは晩年の書輸である。
 これは書風が枯淡となって偽作作者がつけ入りやすい
 ためである。
 書輸の偽物には・「にせもの型」・という定まった様
 式があるから・これを看破するのはむつかしくない。

  (一)・単文である。

  (二)・適当な場所に名句が一句必ず書き入れてあ
      る。

  (三)・宛名は概ね・「・・・・・丈」・付くで・
      実在でない人が多い。

  (四)・日付は必ずというほど・「月」・が無く・
      「日」・だけである。

  真蹟の場合は・

  (一)・長文が多く・用件が書き詰めてある。

  (二)・句は稀で・有っても端に書かれている。

  (三)・「丈」・ではない・野水・曲水などには真
      蹟がある。

  (四)・「月」・と・「日」・が必ず書かれている。
      偽物が・「日」・だけであるのは十二カ月
      に通用させるためである。

 そして内容が史実と合致するものであらなばならぬ。
 これらの点から吟味すると・一見で偽物は見破ること
 が出来るのである。

★略・・・・・。

★ある時・同じものの真疑を対照した事があるが・偽物
 が古来の古い箱に納まっており・真蹟の方が新しい箱
 に入っていた。
 これは真蹟はひとり歩きも出来るが・偽物はそれでは
 難しいので箱で弱きを補強していたのである。
 時に紛らわしくてどうにも決定し難いものがある。
 そんな場合は床にでも掛けて・じっくり一週間ほどな
 がめることである。
 すると真蹟は次第に近づいてくる・けれども偽物は段
 々遠退いていく。
 これで決定できる。
 筆書には筆書の魂が入っており・永遠に生き続ける。
 芭蕉のような偉大な人物の書は・おのずから格調高く
 ・とても凡人の及ぶところでない。
 偽物を作るような人間の書とは比較にならない。


―” 特集インタビュー ”―

■■『松本清張』・・・■■

―”古美術贋作よもやま話”―

◆優秀なプロデューサー指導のもとに・贋作が作
 られていく。
 書画には・煤で古色をつけ・銅器は小便壺につけて青
 錆を出す。



―”特集企画”―

■■『私のだまされた一点』・・・■■

 ◆細見良。

 ◆亀倉雄策。

 ◆澤野久雄。

 ◆藤枝静男。

 ◆佐々木勇蔵。

 ◆栗山理一。

 ◆加藤楸邨。

 ◆奈良本辰也。

 ◆伊藤通。

 ◆植草甚一。

 ◆福富太郎。

 ◆石黒敬章。

 ◆勅使河原蒼風。

    ★富岡鉄斎・『大和絵』・(贋)。

    ★伊藤快彦・『少女像』・(問題作)。

    ★小林一茶・『俳句全集』・(贋)。

    ★富岡鉄斎・『三味帖』・(贋)。

    ★宋元院体画・『枇杷図』・(贋)。

    ★渡辺崋山・『富嶽風雨図』・(贋)。

    ★胎内仏。
     ・(平安期ということだったが・実は室町期)。

    ★古九谷桃形鉢・(贋)。

    ★沈南蘋・『花鳥図』・(贋)・印章有。

    ★元代天目釉薬徳利・(贋)・箱書有。

    ★歌川豊春・『仲秋明月』・(贋)。

    ★正宗。

    ★ミロの絵・(贋と言われたが・実は真だった)。

    ★他・・・・・。



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No.213.002.002

オークション情報 中古

落札価格 2,707
入札件数 1件(入札履歴
商品の状態 やや傷や汚れあり
発送方法 クリックポスト
発送地域 兵庫県
終了日時 2024年5月10日 22時31分
出品者 kam********評価
オークションID r1129597369

カテゴリ落札トレンド