ジャン・ピエール・ムエックス氏が2005年に買収して『ポムロールの真の宝石』として生まれ変わったシャトー・プロヴィダンス。「粘土と小石が混じった土壌に含まれる良質な要素をすべて吸収したメルローが甘美で繊細でエレガントなワインを産む」と同氏が高く評価した畑です。他のシャトーとは明確に異なる特徴付けが為されていたことから同氏のプロヴィダンスへの強い思い入れが感じられます。
「2005年は畑仕事から醸造まですべてを行ったが、全く欠点のない収穫のできた偉大な年。サクランボなど、よく熟した赤い果実の香りがある。瓶詰めから6か月にもかかわらずバランスが良く、素晴らしい未来があることを確認できた。2005年のプロヴィダンスは喜びをくれる。飲んでいて幸せな気分になる。ワインを飲むことを楽しんでください。」
この自信溢れるジャン・ピエール・ムエックス氏の言葉を聞くと是非とも飲んでみたい気持ちにさせられます。
ロバート・パーカー氏は、当初90点~92点、後に93+点に上方修正しています。また、ジェームズ・サックリング氏(ワインスペクテーター誌)も95点を与えています。以下にテイスティング・コメントをご紹介します。
「クリスチャン・ムエックスの神聖ポムロール、2005年のプロヴィダンスは、飽和した濃いルビーから紫色を呈しており、湿った土壌、微妙な煙香、ハーブを注がれたブラックチェリーとキイチゴの美しい香りを漂わせる。これらはロームの土の性格を示すものです。品質の新しい極みが無名のテロワールを超一流のテロワールへ上らせた。ムエックスを称賛したい。90点~92点。予想される飲み頃2012年から2027年」by Robert Parker Wine Advocate April 2007
「ポムロールのダークで原始的なスタイルである2005年のプロビデンスは、新しいレザー、甘草、トリュフ、ローム質の土壌、林床、土の香りが漂い、これらすべてのニュアンスの背後に豊かなブラックカラントとブラックチェリーの果実味がたっぷりと感じられます。大きくて男性的で、フルボディで、強烈なポムロールです。93+点。予想される飲み頃2019年から2040年」by Robert Parker Wine Advocate ♯219 June 2015
「砕いたベリー、チョコレート、甘草の美しいアロマに、トーストしたオークのニュアンスが広がり、ビロードのようなタンニンと豊かで素晴らしいフィニッシュのフルボディの味わいに続きます。これは寛大でバランスが取れています。95点」 by James Sackling, Wine Spectator Mar 2008
栽培面積 : 4 ha セパージュ比率 :メルロー 90% , カベルネ・フラン 10%
土壌 :小石・砂利の多い粘土土壌 熟成:樽熟成で18ヶ月間、新樽率33% 生産量 :約 15,000 本