★ ノーベル賞作家・川端康成が愛用
ノーベル文学賞を受賞した川端康成も三鈷杵を所有し、文鎮として愛用していました。『川端康成全集』第三巻(昭和44年刊行)の口絵には愛用の三鈷杵の写真が使われており、川端自身が解説で、
「金剛杵はもとはインドの武器であるが、密教の法具となつた時は、象徴的な形を取つて、煩悩の賊を討ちほろぼす具とした。<略> 杵や鈴を身邊におき、机上に使つても、それらの法具の心はなんとなく通つて来る」
と書いています。あの美しい川端文学を導いたのは三鈷杵だったのかも知れません。
古美術に造詣の深かった川端は随想集「月下の門」の中で次のようにも述べています。
「古美術、あるひは骨董といふものは、最もいい時代の、最もいい作家の、最もいい作品を、これが私に與へられた教訓である。三流品や四流品でも『楽しめる』とよく言ふが、楽しめるでは趣味や道楽で、楽しめるにとどまるだらう。いいものに出会ふと自分の命を拾つた思ひがある」
「三鈷杵ペンダント」は生まれたての新品ですが、現代最高峰の原型師が心血注いで作り上げた逸品です。川端康成にプレゼントしたら、きっとにっこり微笑んで喜んでいただけたと思います。