R1-Z用フォークスプリングキットです。
《設計の狙い》
ノーマルのR1-Zのフォークスプリングは、小さい入力を広い範囲で受け持つ設計になっています。
そのため、軽く流しているときは悪くありません。フワフワと心地よい乗り心地が得られるからです。
しかし、別の見方をすると、早い段階(≒小さな入力で)でスコーンと入り込んでしまう特性です。
当然、そこからフルストークするまでの範囲は狭くなります。
狭い範囲で大きな入力に対応しなければなりませんので、ノーマルのスプリングは、あるところからグッとバネレートの立ち上がる設計になっています。
要約すると『スッコーンと入り込み、ある所から動きを感じ取りづらく、節度がない』特性ということです。乱暴にいえば、ノーマルのスプリングは仕事をする範囲が狭い…。
広域農道のようなところを流すと気持ちいいけど、ストップ&ゴーの多い市街地や、ワインディングでは今一つ気持ちよくないと感じる方が多いのではないでしょうか。
これを改善すべく設計したのがこのフォークスプリングキットです。
設計の狙いはこのようなものです。
・「仕事をする範囲」を広げてやる
・動きを感じ取りやすく、また節度を持たせてやる
レートは過度なものとせず、ノーマルの持つバランスを大きく崩さないように配慮しています。
自分の車両でテストを行い、市街地からワインディング走行まで広範囲に対応できることを確認しています。
設計当時の記録です。
・ノーマルだとギャップや路面のうねりの度にグワングワンしていたのが、相当に抑えられた
(不安を感じないレベルで「ゆら」っとくる程度になった)
・車体を抑えるのに気を払わなくて済むので、とても楽
・狭いコースでも安心して走れる
・しっかりブレーキレバーを握れるので、実効制動力がアップした
・パッと入力するとスッと応答してくれる
・曲がるのが楽
決して過激な仕様ではありませんので、乗り心地も悪くありません。
街乗りもツーリングペースでもOKです。
膝をゴリゴリ擦りながら走るような人は、油面を少し上げてやれば対応できると思います。
(ジムカーナやサーキット走行にお使いになられている方もいらっしゃいます)
ノーマルベースのリヤサスペンションとの相性も問題ありません。
上で「ゆら」っとくると書きました。実はここがポイントです。
ガッチガチに固めればしっかりするかもしれませんが、ある程度ストロークさせないと、ノーマルとかけ離れた特性になりますし、リバウンドストロークが少なくなると、インフォメーションも希薄になりがちです。つまりネガが多くなるということです。
以下、その他の詳細情報です。
1.フォークオイル
フォークオイルはA.S.H.の#58を使用する前提で設計しております。
油面はサービスマニュアルに記載されている「140ml」から試してみてください。
(キット内に#58のフォークオイルが1本含まれます)
2.自由長
ノーマルのカラー、ワッシャを使用する前提で最適なイニシャル量になるよう設計しております。
イニシャルアジャスターは、まず上から4本目の目盛にあわせ、必要に応じて調整してください。
3. キットの構成
フォークスプリング
カラー(ノーマルのカラーも併用してください)
プレーンワッシャ(カラーとスプリングの間にいれて使用します)
A.S.H.フォークオイル #58 1リットル
注)
・車両への取り付け要否については回答いたしませんので、ご了承ください
・取り付け方法については上記に記載しております。これ以上の作業手順には回答できませんので、ご了承ください
・梱包サイズは100になり、大阪からの発送です
・長さや形の異なるものを同梱しますので、荷姿が少々不格好になります。ご了承ください
・発送まで3~7日程度いただきます。あらかじめご了承ください
・ノークレーム、ノーリターン、ノーキャンセルでお願いいたします