FOSTEX FE166NV・NV2専用バックロードホーンエンクロージャー4面マホガニー調 光沢仕上げ(L.R1セット)独自設計の落札結果
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FOSTEX FE166NV・NV2専用バックロードホーンエンクロージャー4面マホガニー調 光沢仕上げ(L.R1セット)独自設計の商品画像

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パフォーマンス重視で安価に、しかも高級感まで追求した渾身作です。FE166NV・NV2専用バックロードホーンエンクロージャー(L.R1セット) ハンドメード



※最初に

このバックロードホーンエンクロージャーは、FOSTEX 16cmフルレンジスピーカーユニット FE166NVの諸元を元に独自設計したものです。
他のスピーカーユニットではQ0値等の諸元が異なるため、本来の性能は発揮しませんので予めお知らせ致しておきます。
(注;スピーカーユニットは輸送中の破損や価格の変動等の要因で付属していませんので別途ご購入下さい)
尚「NVシリーズ」は「NV2」に変更されますが、環境負荷の低い接着剤への変更のみで、スペック上は全く同一との事です。

また、本商品は大型重量物となりますので、配送員のご負担や再配達による破損リスク等を避ける為、必ず在宅日時のご指定をお願い致します。
詳しくは、文末に記載してありますので、必ずご確認下さい。

P1000K専用・FE103NV専用・FE126NV専用機と、それぞれのユニットの諸元を元に独自設計してきた集大成がこのFE166NV専用機です。
試作機も含めて今までに造ってきたノウハウを全て集約した結果、空気室からホーンに繋がるスロート断面積や空気室容量の決定も重要要素である事には間違いはありませんが、満足な低域特性を得る為には音道長が2m以上必要だと言う結論に至りました。

更に、ソファーにゆったり座って聞く場合、スピーカーユニットの中央部の高さは床から70cm~80cmがベストだとされています。
10cm・12cmでは苦労はしたものの、エンクロージャーの高さは80cmでスピーカーユニットは70cm、そして肝心の音道長は2m以上を確保できましたが、流石に口径16cmともなると一筋縄では行きません。
音道長を稼ぐ為に箱を大きくするのは簡単ですが、スピーカーユニットの床からの高さや重量増加・宅配便で送る場合2個口になると言う負の条件が重なる事は面白くありません。

市販されているバックロードホーンエンクロージャーで音道長が2mを超えていそうな物は重量20kg超え(一本)、900H × 450D × 250W mmとかなり大型となります。
しかも価格は驚きの1本10万円(スピーカーユニット無し)。
音出しまでには23万円以上かかる事になります。
しかも届いたエンクロージャーはとにかく重く、部屋に運ぶのに腰を痛めてしまっては洒落にもなりません。
これでは私は簡単に「買ってみよう」と言う気には到底なれません。

そこで今回もパフォーマンス重視は勿論ですが、安価で必要最低限の大きさ・重さ、更に高級感を持たせると言う、とんでもない課題に挑戦してみました。


前作のFE103NV専用・FE126NV専用機も含めて、目指したのは、「TANNOY Autograph」です。
ミドルクラスのスピーカーユニットの潜在能力を十二分に引き出したコスパ重視のバックロードホーンエンクロージャー達ですが、
今回のFE166NV専用機は前作をはるかに超えるパフォーマンスを実現できたと自負しています。
ゼロから造ると月に1セット出来るかどうか?
材料原価を抑え、時間と手間をかけて造りました。
採算度外視の出品価格を設定しましたので、多くの皆様のご入札をお待ちしています。


尚、この機種も掲載期間を長めに取っていますが、表面に施したクリアー塗装が完全硬化する時間に充てるものですので、ご理解宜しくお願い致します。
また、この時期は特に硬化に要する時間がかかるため、場合によっては出荷まで数日お待たせする場合もありますので、ご了承をお願い致します。

今回はウッドショックの影響か、材料のMDFの入荷が未定と言う事で、密度・強度的にも信頼のおける構造用合板を使用し、音響的に相違が無いか試作・測定を経て出品機を作成致したました。



※製作に当たり

FE166NV専用機の設計に当たり、前記の様なとんでもない課題を掲げたおかげで、設計・試作・試験・設計修正・再試作と丸3か月強を費やした苦心作です。

前記の通り、今回使用の木材は合板の中でも強度や気密性・防音性に優れた「構造用合板」を使用しました。
ご存じの方も多いと思いますが、「構造用合板」は「耐力壁」等に使用され、木造建築においては建物の強度を高める重要な役目を果たしている建築用合板です。
エンクロージャーの材料としては悪い素材ではありませんが欠点も数多くあります。
その欠点の解消策を次に述べます。

※構造用合板を選ぶに当たり問題点の解消策

構造用合板の最大の欠点と言えば、継ぎ目や節・キズ等が多く、木地も合板の中では一番粗いのが特徴です。
そこで肌理を整える為に砥の粉を刷り込みましたが定着性が悪く、サンディングでほとんど落ちてしまいました。
定着性が強く細部にまで詰まる物を探したところ木工用のパテが最適で、平滑面を造る事に成功しました。
尚、内部音道は中高音の吸収・拡散を狙って、あえて粗さを残した状態で艶消し塗装を施し使用しています。
開口部の大きなバックロードホーンは空気中の湿度の影響を受けやすく、経年劣化や環境の変化により狂いや割れ・接着部の剥離等のリスクが多少なりとも必ずありますが、全ての面に塗装を行こなう事で木部の露出が全く無い為に湿度に対する心配は一切ありません。
更には材の角がほつれやすい欠点も、同時に克服しています。

合板の場合、切断した木口が荒く、接着の際の強度は他の木材に比べると著しく低くいため、音道の全ての接合部に必要最小限の三角コーナーを作成し、貼り付けて強度を稼いでいます。
また正面と上部・左右側板は更に3mmのシナベニヤを厚着し、15mmにする事でで強度を高めると同時に高級感も演出しました。
更に背面底面を除く4面に施したシナベニヤにはマホガニー色の水性オイルステインで着色、その後アクリルクリアーニスでコーティングし、更にバフ掛けで鏡面仕上げしています。
本物のマホガニーの様なマーブル模様は有りませんが、シナベニヤ特有の流れるような木目はマホガニー色に良く栄え光沢も一級品です。
また、ご覧いただいているモニターによっては添付写真の色味が違って見える場合があります。
シナベニヤへの塗色は予告なく変更する場合が有りますが、いずれも濃い目のブラウン系で大きく変わる事は有りませんのでご了承下さい。

尚、MDFから構造用合板への材料の変更に伴って軽量化が図られています。
軽量化に関し、疑問を持たれる方も少なく無いと思いますが、HP バックロードホーンのは何故エンクロージャーの軽量化が可能なのか?で解説致しておりますので、是非ご覧になってみて下さい。

(青文字にはそれぞれのリンクが貼ってありますので、クリックして目的のページに飛ぶ事が出来ます)


※構造上の特長

音道構造は特定周波数の共振を出さない為、全て逆テーパーで構成し、音が垂直に当たる壁も無い為、定在波の発生も最小限です。

ホーンの広げ方にはエクスポネンシャル方式で指数関数的に音道を広げていく方法で、この手法を導入した後は試作段階でも土管臭さはほぼゼロになりました。

S=S0×e^mx 

S=スロートからの距離がx(m)の所のホーン断面積 (cm^2)
S0=スロート断面積 (cm^2)
e=2.718・・・ (自然対数の底)
m=広がり定数
x=スロートからの距離(m)
(壁掛け型スピーカーも含めて過去の出品エンクロージャーは全てエクスポネンシャル方式でホーン設計を行っています)

スピーカーを床に直置きした状態で、ソファーにゆったり座った際の概ね耳の高さにスピーカーユニットがくる様にエンクロージャーの高さを設計しています。
結果的に宅急便で2本1組を1梱包で送れるサイズ(新設された200サイズ)に納める事が出来ました。
尚、2本1組30kg弱になるため、1本ずつ個別包装後2本を連結して出荷しますので、到着の際は玄関で連結を切り離し1本ずつお部屋に運べる様に配慮しました。

バックロードホーンによく見る音道の曲がり角に入れる斜板は、試作段階での簡易測定・試聴の結果、音の変化がほとんど無い事が判り省きましたが、
開口部付近はエンクロージャー事態の捻じれに対して強度に不安があるため、あえて追加してあります。

スロートから真っ直ぐ背面板に音をぶつける音道設計の場合、大音量で鳴らした時に背面板をある程度厚くしないと箱鳴りが起こりやすい事が判明し、
比較的周辺強度の強い空気室側に沿って曲げる事でそれを解消しました。

音道の仕切り板・側面板・上面・正面は全てダボ継ぎで強力に接着してあります。
前作では目違いを最小限にする為、正面を含む外板は雇い実継ぎを採用しましたが、今回は治具を作り外板の目違いはほぼゼロになりました。

スピーカー取り付けネジ穴は3.0mmで既に空けてあり、プラスドライバー1本でスピーカーユニットの取り付けが可能です。
取り付けの際は、コーン紙を破らない様、くれくれもご注意下さい。
またスピーカーユニット付属のパッキンは必ず付けてネジは締め過ぎない様にご注意下さい。

スピーカーターミナルは音による振動で僅かに緩む事が判明したため、取り付けナットを接着剤で固定して緩み防止をしています。
前作はプラス・マイナス独立のターミナルでしたが、エンクロージャー側にターミナル保護のための突起が造れない為(梱包サイズの問題)一体型の埋め込み式を採用しています。
埋め込み式ターミナルと前部開口部に手を入れて頂ければ、移動も容易になります。

スピーカー配線はエンクロージャー内での仕切り板等との干渉による異音発生の要因となるため、貫通穴(接着処理)とターミナル端子間は完全に浮かし空中配線をしています。
また線長も空気室内での無駄な遊びを極力減らし、スピーカーユニット取り付け時には吸音材に沿う長さとしています。
(音出し中の異音発生の3大要因は内部配線の干渉・スピーカーユニット取り付け時のネジ締めが不完全・スピーカーターミナルネジの緩みと言われています。)

木口も含めて内部に艶消し塗装した結果、高音成分は音道で吸収拡散され、空気室に入れた僅かな吸音材で開口部から心地の良い低音が得られる様になりました。

アクリルクリアー塗装は最新の注意を払って作業していますが、刷毛目が残る事があります。
なにぶんプロでは有りませんので、塗装の不具合はご容赦下さい。
離れて見れば十分高級感が感じられるレベルにまで仕上げてあります。(あくまでも私の感じたままですが・・・)

また打痕やキズ・継ぎ目の目立つ板材は吟味して使用しない様にしていますが、着色・鏡面仕上げをする事で浮き上がってくる場合があります。
その点もご理解の上ご容赦下さい。

背面に接合部に隙間が見える場合がありますが、内部から接着剤の盛塗りをしている為、音漏れ等の心配は御座いません。

添付写真は試作機の物も含まれていますが、お届けする商品は新規に制作した物で、内部・外部とも素人ながら丁寧に作製しています。



※諸元等

・FE166NVユニット ; インピーダンス8オーム 出力22W 最大瞬間65W 周波数特性(F0)49.6Hz fs to 20kHz
・内部配線は、米国製の「BELDEN 8470」を使用。
・スピーカーターミナルは、真鍮金メッキ端子 バナナプラグ 4Φケーブル接続対応の角型埋め込みタイプを使用。(添付写真)
・スピーカー端子は、audio-technica社製 スリーブ付ファストン金メッキ端子205を使用。
・空気室内に吸音材として混合合繊100パーセントの弾力性ニードルフェルト10mm厚を使用。
・外寸は、高さ約880mm / 幅約225mm / 奥行約390mm/ 重量約14kg強(ユニット含まず一本)。
使用木材及び厚さ  12mm針葉樹構造用合板(国産・秋田プライウッド社製/背面・底面を除いた4面は更に3mm厚のシナベニヤを圧着し15mm。

・音道長は約2.6m / 断面積比75% / 空気室容量4.97リットル / スロート断面積99.5平方センチメートル / 広がり定数0.7~ / クロスーオーバー周波数200Hz。
・気になる再生周波数範囲は驚きの 20~17KHz 。(添付写真・周波数特性グラフ)
 (WaveSpectra及びWaveGeneを導入。20Hz~20KHz対応のUSBコンデンサーマイクで測定)
 (校正を要する様な高級な測定システムでは無いため、グラフは参考程度と言う事でお願いします。尚、マイクの特性か、どのスピーカーをテストしても高域側の伸び方が悪い様です)

 尚、外寸等に関しましては全て手作りのため、僅かな誤差が有ります事はご容赦下さい。
また、全く目立たなかったキズが着色後に現れたりする場合がありますが、近くで注視しないと判らないレベルですので、この点もご容赦下さい。

※試聴できます
試聴で使用した物は、新たに採用した構造用合板で作成したエンクロージャーで録音したもので、前作のMDF版との周波数特性の相違は全く認められませんでした。
また「MP3 320bps」で配信していますので、20~20KHzの高音質で試聴が可能です。
他の機種・原音と聞き比べてみるのも良いかと思います。
試聴の際は高音質のヘッドホーン等をご利用ください。

                    「試聴コーナー」


※ FE168EΣ対応について
 スペック的に近似していますFE168EΣは、本機に構造の変更なく(バッフル穴及び奥行)取り付けは可能ですが、試作機でのテストは行っていない為、自己責任でお願い致します。
 よって、FE168EΣ対応の取り付け穴は加工しておりませんので、ご自身での加工が必要となります。

 スペック上、有効振動板半径は5mm小さくなりますが、Q0(共振先鋭度)が0.26とFE166NVより僅かに良い分を加味すると、スロート断面積や空気室容量はほぼ適正値と考えて良いと思います。


※最後に

16cmのバックロードホーンエンクロージャーで有名な機種は長岡氏設計の「D-37」です。
今回の作は「D-37」(高さ100cm幅30cm奥行45cm)より一回り以上小さく、更に安価なFE166NVユニットを使いながら、必要十分なパフォーマンスを発揮した渾身の作です。
「D-37」の重量は26.5kg(1本)と驚くほどの重量で、更に長岡氏は開口部に石ころを踏め混んでウエートアップを図ったとの事です。
長岡氏は専用のオーディオルームを造って爆音で試聴していたと言うのですから、当時のFE168Σ(出力80W)をフルパワーでドライブさせるには必要な重さだったのかも知れません。
しかも当時の風潮では「スピーカーは重たいほど良い」とされており、長岡氏も同調されたいたビルダーの一人だったとの事です。
ちなみに5W程度の出力でも十分に大きな音を出す事が可能なので、一般の家庭ではこれほどの重量は必要が無いと感じます。
今回の設計では、長岡氏設計の「D-37」を研究してから始めたので、「D-37」の側板15mm二枚重ねの30mmに対し、構造用合板+シナベニヤ(15mm)一枚の設計の為、強度として不安が有りましたが、完成した試作機からは、十分過ぎる程の強度を感じました。
こんな事からも試作の重要性は判って頂けると思います。

毎回試作機で行う荒天時の常識の範囲を超える爆音試験(90dB)も問題無くクリアーしました。(添付写真・スマホアプリによる簡易測定))
ちなみに音圧90dBとは、地下鉄の騒音レベル相当ですので、今回試作した板厚や重量でも十分な性能が発揮できると言う証明となりました。

P650K専用・FE103NV専用・FE126NV専用機と口径からは想像もできない低音特性を引き出した優秀作ですが、FE166NV専用機はそれをはるかに超える余裕の低音特性を実現しました。
特に夜間等、ボリュームを絞って聞いている時にその差が実感できます。
おそらく口径以外にもQ0値が0.27と比較的効率の良いユニットの特性が顕著に現れた結果だと思います。
また、今回のエンクロージャーの組み合わせからは20Hzの低域から中高音に至るまでバランスの良い音を奏でてくれ、いつまでも聴いていたくなる音です。
前作でも十分満足いくレベルでしたが、今回の作は録音の善し悪しまではっきり判る程の分解能で、音の粒一つ一つが見える様です。
驚いた事にCDの限界とされる20Hzが録音されているCDは皆無で、クラシックの一部のCDでしか再生しなかったのです。(WaveSpectraで測定)
まあ35Hz~50Hz程度の低音が出ていれば、十分に「原音に忠実」と言っても良いレベルだとは思いますが・・・。

3か月を費やして完成した試作機でEnyaのCD「Enya ~alltime Best」から「Trains and Winter Rains」を聴いたところ、
音の厚みや広がり感の素晴らしさに思わず涙が溢れてきました。
3か月と言う試行錯誤の日々の苦労が一瞬で報われた気がしました。

口径が大きくなるほど高域再生が苦手になるのが一般的なスピーカーユニットですが、FOSTEX FE166NVは高域特性も意外と悪く無く、リスニングポイントに入れば綺麗な高音を放ってくれます。
16cmユニットの中では安価な部類なので、コスパは非常に高いと感じました。
(他のエンクロージャーに装着した場合は判りませんが・・・)

外観のマホガニー色は重厚感もあり落ち着いた感じで飽きの来ない色だと思います。
光沢も更なる高級感を演出し、見ているだけでも十分な存在感が感じられます。

内外装とも木部の露出が一切なく、湿度による経年劣化や板の反り・割れ等が生じにくいため、スピーカーユニット自体が壊れるまで長く付き合える一品と自負しています。

更にダボ継ぎの採用や内部の艶消し塗装の結果、悪戯に重量を増やす補強材等を省く事が出来、とてもシンプルで美しい音道が完成しました。(添付写真)
添付写真でご覧の通り、無駄の無いとても美しいホーン構造が設計出来ました。
この美しさも良い音の一役をなしている様な気がします(o^∀^)

付属していますポリエステル綿は、開口部下に適量を敷き詰める事で排出される低音成分の特性を変える事が出来ます。
部屋の広さ・残響・設置する場所・スピーカーのエージング状態等、環境により綿の量を加減してお楽しみ下さい。
見栄えの点では綿を敷いた上に黒のフェルトをかぶせると良いかも知れませんのでお試し下さい。

尚、開口部は音に影響が出ますので間違ってもヘソクリの隠し場所等にはなさらない様にお願いします。
また残響が大きいく密閉性の高い部屋等で聞く場合は、低域のトーンコントロールまたはイコライザーで250Hz以下を適度に下げて頂ければ心地良い音で聞く事が出来ると思います。
尚、FE166NV専用機は低域が20Hzまで再生する能力を備えていますので、お部屋で起こる定在波の影響が顕著に出ます。
聞かれる位置で低域の再生音圧に凸凹を感じたら、ほぼ間違いなく定在波の影響です。
定在波対策で参考になるユーチューブ動画が有りますので、是非ご覧になってみて下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=5wBuWBHj2is

また音源がレコードの場合、レコードプレーヤーの設置環境によってはハウリング等の不具合が発生する場合がありますので、ディスクスタビライザーの使用をお勧めします。

外観は前作に比べて高級感は比べ物にならない位い上品で高級感があります。
見かけもスピーカーとしての性能も間違いなく一級品。
30cmクラスのウーハーを備えたバスレフ型に肩を並べる以上の低音再生能力を持ったエンクロージャーを是非音楽のお供に加えてあげて下さい。
尚、大口径のユニットではありませんので部屋を揺らす様な重低音は期待しないで下さい。
ちなみに重低音とは20Hz以下の周波数で、もはや音ではなく振動で伝わる物です。
オークション出品者の中には「重低音」を勘違いされて説明文に記載されている方がいらっしゃる様でとても残念な事です。

ミリ単位のパーツ切り出し作業、多数の穴を開けてのダボ継ぎ、外装は塗っては磨きの繰り返しの鏡面仕上げ等々、
手間の連続ですが、やはり良い物を造るには、ただ切って貼り付けただけではダメな様な気がします。
物造りで設計から携わった方でしたら、多分ご理解できるのかなぁ?
自分が納得できる物でないと、お求めした方にも何も伝わらないし、その延長線上に良い音を奏でるスピーカーがある様な気がします。
手間を考えたら、商売としてはとてもじゃないけど採算が取れません(o^∀^) 
趣味の延長で物造りが好きなオッサンの道楽じゃないと続けて行けそうも無さそうです。
これからも精進してバックロードホーン一筋、造り続けて行こうと思っていますので、応援宜しくお願いします。

スピーカーは物理学の塊です。物理の法則を無視しては良い音を拾い出す事は出来ません。
しかしそれを聞くのは人間で、それぞれの感性があり、ある人は良い音だと言い、ある人はダメな音だと言うでしょう。
特にバックロードホーンは好き嫌いが出やすいスピーカーと言われているため、全ての方に納得頂ける物では無い事も予めお伝えしておかなければいけません。
でも多くの技術者は「皆に良い音だ」と言われるよう、沢山の種類のスピーカーを失敗を重ねながら作ってきました。
でもそこには必ず物理の法則があり、その上で創意工夫があったはずです。
単に趣味として作っている私ですが、おそらくはその一人なのでしょう。
また歴史の長いバックロードホーンですが、全てのデーターは先駆者たちの経験の積み重ねで纏められたもので、未完全な部分も多々あります。
今後の進歩や新たな定説等、まだまだ進歩が期待できるスピーカー構造で有る事も付け加えておきます。



最後の最後に他の出品者の商品を指摘する事は本意ではありませんが、知識の乏しいビルダーがそれらしい物を造って、「バックロードホーン」と謳って出品している事に対し、先駆者たちの名誉のためにも、あえて苦言を呈させて頂きました。
スピーカーユニットの諸元に合わせて設計されたバックロードホーンで、作成者が試作・試聴し、正しく評価している物は絶対に癖の強い音は出しません。

また、有名機のコピーを出品されている場合、設計当時のスピーカーユニットが現存していれば良いですが、口径が同じなら何でも大丈夫的表現は明らかに間違いです。
全てのユニットを装着して試聴すれば、その間違いも判るはずですが、それすら行っていないと暴露している事と同等です。
装着可能とバックロードホーンとしてきちんと動作するかは別物で、きちんと明記しないとトラブルの元になりかねません。

さらには書籍に掲載されている設計図であっても、複数のスピーカーユニットに対応している物は注意が必要です。
先にもお話しましたが、スピーカーユニットは型番が変われば諸元も全く同一では有りません。
場合によっては周波数特性を計測したユニット以外はハズレとなる事も十分考えられます。
何故こんな事が起きるのか???
それは単に先に有った設計図のモディファイだったり、目的のスピーカーユニットを決めずにアバウトな設計をしたから。
要するに「ピンポイント設計から少し外れても、さほど音に影響はない」と言う見解なのでしょうが、以前私がFE103NVで試した結果では
断面積比がプラス側に10パーセント増えただけで、耳で聞き分けられるほど低域が薄くなっていました。
それでもバックロードホーンとして機能はしていますが、スピーカーユニットの潜在能力が全て生かし切れていないのは非常に残念な事です。

本来のバックロードホーンは、スピーカーユニットの諸元を元に専用に作られていた物で、既にあるエンクロージャーに口径の合うスピーカーユニットを取り付けて完成すると言う、安易な代物では無い事を最後の最後に強く言いたいと思います。
まぐれ当りは無いとは言いませんが、既に出来た箱に手元にあるスピーカーユニットを取り付けても十中八九、ハズレだと思って頂いて間違いは無いです。
そして、ハズレにも関わらず、それがバックロードホーンの音だと勘違いされている方が、一人でも減る事を願うばかりです。
誰かが「良い音だ」と言ったらそれに引っ張られてしまう事はもう止めましょう。
いくら有名機でも、高価な木材を使っても、いくら綺麗に仕上がっていても、スピーカーユニットの諸元を無視して造った物は、ただの無駄で邪魔な箱にしか過ぎません。
バックロードホーン購入を考えている方は、特に何が重要なのかよく勉強なさってからお決め頂く事をお勧め致します。

また、商品説明欄にはきちんとした裏付けやデーター等を元に、誰が見ても分かる様な記載を最低限して欲しいです。
良くご存じの方なら「これは間違いダ!」と分かるでしょうが、そうで無い方は意外と騙されてしまう事が少なくない様です。
既に他界している長岡氏が、その5年後に発売されたFE108EΣの為にD-10バッキーを造ったとか言う話は絶対に無理な事です。

今回出品の「FE166NV・NV2専用バックロードホーンエンクロージャー」の内部配線には、古くからの老舗で放送・音響分野では評判の高い、米国製の「BELDEN 8470」を使用しました。
高域特性が良いとされていますが、30~40cmの内部配線の長さでは、無酸素純銅スピーカーケーブルとの違いは試聴でも周波数特性を取っても変化は見られませんでした。
試しに電気工作で使われるビニールコードでも全く変化はありませんでした。
実験する前から結果が分かっていましたが・・・。
出品者の中には「高音もよく出る傾向」と言った様な曖昧な表現をされている方がいますが、どんなコードと比べたら違いが判るのでしょう?。
何の裏付けも無い、単なるプラシーボ効果とも思える私感を公開しては絶対にダメです。
YouTubeで「スピーカーケーブルで音が変わる理屈」と言うタイトルで解説していますので、興味のある方は覗いてみると良いと思います。

まあ、高級なケーブルを使ったと言う事だけご評価下さい。

出品者の中に一部間違った表現をされている方がおいでなので蛇足ながら説明させて頂きます。。
Dー10バッキーにFE108EΣを組付けた状態で20Hzの音を再生してみたところ、コーンが振動しているのがはっきりとわかり、
音もはっきりと聴こえたと言う内容です。
ちなみに口径6.5cmのP650Kでも20Hzはおろか5Hzでもコーンが振動しているのは確認できます。
さらに周波数測定のマイクを近づけても5Hzの音が出ている事は確認できます。
問題はその周波数がリスニングポイントまで届くかどうか・・・、
詳しくはバックロードホーンの原理 で説明していますが、最低共振周波数(F0)はユニットの口径が小さければ、前面にある無限の空気に対し、振動板がいくら動いても波として伝えられない事を意味します。
ちなみにFE108EΣの最低共振周波数(F0)は77Hz、要するにユニットそのものから20Hzは出せないと言う事をデーターが物語っています。
一般的に専門家の間では、コーンが振動していても波として送り出せない事を「空気を空振りしている」と言う様です。
説明を鵜呑みにせず、この機会にバックロードホーンの原理など、勉強してみては如何でしょうか。

また、堅牢性や重厚感を前面に広告している出品を目にしますが、バックロードホーンの場合バスレフ型の様な背圧(スピーカー裏から出る音の圧力)を貯める必要がほとんど無いので、箱鳴りの起こらない最低限の板厚で十分な性能を発揮します。
見かけや重厚感をステータスと感じる方は別ですが、無理に重いスピーカーを運んで腰を痛めるほど不愉快な話はありません。
詳しくは「何故12mm厚の板なのか」で説明していますので、ご一読をお願い致します。

スピーカーは美しい音を奏でる為の設備です。
外観や造りの美しさも大事ですが、音に関しては嘘偽りは当然の事、根拠や裏付けの無い事は広告しては絶対にダメです。
工業製品なら「景品表示法の違反行為」と言う事で処罰されます。
オークションだからとか、ハンドメードだから大丈夫と言う事は無いと私は思います。
結局は信頼を落としていく結果になるのでしょう。
スマホの無料アプリでも周波数特性を簡易的に計測できる物があります。
「低音が良く出る」とか「高音が綺麗」なんて書くくらいなら、計測結果を添付写真で載せてくれた方がよっぽど説得力がありますよネ。


再三にわたりバックロードホーンの何たるかをアナウンスしてきましたが、未だにバックロードホーンもどきを出品される方や落札される方がいらっしゃるのが不思議です。
勿論、出品も落札も個人の自由であるからして、異論を唱える訳では無いですが、何となく歯がゆい気分であると同時に、「バックロードホーンってこんな物なんだぁ・・・」と思われる事が、先駆者たちの名誉を傷付けて様でとても悲しく思います。
未だに「バックロードホーン」=「癖のある音」と言われ続けられる理由はコレなんだと思います。
どうやらバックロードホーンはバスレフ型や密閉型と同一と思っている方が少なく無い様で、口径が合えば何でも装着可能だと思っている方が出品者にも落札者にも多い様です。
また、この「癖のある音が好きだ」と言う方もおいでの様ですが、音楽再生ソフトで如何様にも好みの音を作れる現在では、むしろ癖の無いフラットな特性のスピーカーが必要だと私は感じます。
癖のある特にリバーブが効いたスピーカーを、クラシック向きのフラットな特性に音楽再生ソフトで修正するのは無理な話です。
是非下記の二項目をお読みいただいてバックロードホーンの何たるかをご理解下さい。
失敗しないバックロードホーンエンクロージャーを選ぶための最低限必要な知識となります。





その他の疑問点等や皆様からのご質問等、簡単なHPを作りましたので、お時間がある時にでもお立ち寄りください。
掲示板も備えましたので、ご落札頂いた皆様からの音出し後のご感想や疑問点等、何でもご記入頂けます。
またバックロードホーン愛好家の皆様の交流・情報交換の場としてご利用も歓迎致します。
今後の製作予定等も、随時UPする予定でいます。
写真添付も可能ですので、お気軽にご投稿をお願い致します。
質問等あれば、遠慮なくお問い合わせ下さい。

尚、ヤフーオークション規約により直接のご注文はNGとなっておりますのでご遠慮下さい。


HP バックロードホーン開発秘話


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FE166NV・NV2専用機をご落札頂いた方からレヴューを頂いております。
HPの掲示板をご覧下さい。



※送料は勝手ですがヤマト運輸の着払いでお願い致します。
送料は下記URLで確認できます。
静岡より発送で200サイズ 30kg未満となります。
宅急便運賃一覧表はこちらから https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/search/estimate/cyubu.html

尚、時間指定が以下の通り可能です。

・午前中
・14時~16時
・16時~18時
・18時~20時
・19時~21時

ご在宅日時はご落札後、お支払い前又は、お支払い直後に「取引メッセージ」でお知らせ下さい。
お知らせが無い場合は「時間指定なし」で集荷依頼をかけさせて頂きます。



(2024年 2月 27日 15時 18分 追加)
※お知らせ

説明欄で皆様より頂戴したご評価を掲示板にリンクさせて頂いておりましたが、スクロールが面倒な事で新たにHP内に「皆様から頂いた試聴レポートやご感想」のページを作りました。(下記リンクよりアクセスできます)
このページは、HP掲示板・ヤフーオークション取引ナビ・ご落札頂いた方からのご評価欄等に頂いた、音に関するレポートやご感想を転記したものです。

「皆様から頂いた試聴レポートやご感想」


オークション情報 新品

落札価格 53,601
入札件数 5件(入札履歴
商品の状態 未使用
発送方法 宅急便(ヤマト運輸)
発送地域 静岡県
終了日時 2024年3月1日 22時56分
出品者 aki********評価
オークションID p1126111684

カテゴリ落札トレンド