個人所有物
CDレビュー
前作のインストアルバム『LEGACY OF YOU』に続く約1年ぶりの作品。ヴォーカルアルバムとしては『Reasons For Thousand Lovers』以来、約1年10か月ぶりのアルバムとなる。
LAセクション、TOKYO セクションに分けて行われたレコーディングで、サウンドは近年の作品に見られたコンピュータープログラミングを廃し、フォーリズムを中心にしたシンプルかつポップなものに仕上がった。彼の数多いアルバムのなかでも自信作といえるアルバムだ。
改めて曲作りを見直し、実際の恋愛はいかなものかをしっかり見つめ直した作品(91年)と言えよう。自らの体験をベースにした(だろう)私小説的要素が強くなった。しかし音自体はポップで聴きやすく、美しいメロディーが多い。達郎サウンドを脱した感がある。