アメリカのシンガーソングライター、ポピーの3枚目のスタジオ・アルバム(CD)
過去2作をリリースしてきたマッド・ディセントを離れ、なんと現メタル・シーンの重要レーベルSUMERIAN RECORDSからのリリースとなったこの最新作。マドンナやエアー、ゲイリー・ニューマン、そしてナイン・インチ・ネイルズやマリリン・マンソン…、彼女に影響を与えてきた全てのスタイルをハイブリッドに融合させ、獰猛なメタル・サウンドとバブルガム・ポップなメロディ・ライン、インダストリアル・ヘヴィネスの無機質なビート、そしてあのキュートな歌声を同居させた、なんとも摩訶不思議ながらたとえようもない魅力的なサウンドがぎっしり詰まった作品を創り上げてくれたのだ。
サイレンの音が鳴り響く中、"Bury Me Six Feet In Deep(6フィートの深さに私を埋めて)"という衝撃的なフレーズで幕を開け、その後予想を裏切るかのようにメタルとガーリー・ポップが縦横無尽に展開していく「Concrete」、日本への愛が垣間見える「I Disagree」、マリリン・マンソン的な世界観を見せる「Anything Like Me」、インダストリアルなヘヴィネスとエレクトロ・ポップが渦巻く驚くべきダンス・トラック「Sit / Stay」などなど、めくるめくバブルガム・ポップ・メタルな世界が繰り広げられているこのアルバムは、全米チャート135位にランクイン、米インディ・チャートでは11位、そしてなんと英ロック・チャートで1位を獲得するなど、日本のポップ・カルチャーを愛するファンだけでなく、より広いオーディエンスからも支持を受けているのだ。
日本のポップ・カルチャーとメタルの融合、そのムーヴメントが世界的な盛り上がりを見せる中、自分の世界観と今世界的にヒップなカルチャーであるこのムーヴメントを見事に溶け込ませたポピー。先日、あのお騒がせロシア発ポップ・デュオ、t.A.T.uのヒット曲「All The Things She Said」のカヴァーを発表したばかりの彼女だが、これからの動きに、もう目が離せない
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