あえての50mm主な用途は鳥見、現地での足は自転車とカヤックで長距離を歩くことはあまりありません。参考までに。
始まりは昨年に入手したZEISSのVictoryPocketという双眼鏡でした。庶民にも手の届くお値段ながら中身はハイエンド寄りで、手持ちの中堅ながら評価の高かった機種をことごとく引退に追い込んでくれました。
(これだけ軽くて小さな双眼鏡に負けている部分があれば、重い双眼鏡は使う気がしなくなります)
とはいえ一台きりというのも寂しいもので、これと併用するに足る機種というのはどんなものか……と考えて思い至ったのが、それまで重すぎて実用的ではないと考えていた50mm以上のクラスでした。
経験上、50mmを超えると同じシリーズの双眼鏡でも性能が格段に向上します。そこにさらに、ポロ式の立体感が加われば併用は可能だろうと考え市場を見渡した時、候補はこの機種しかありませんでした。
前置きが長くなりましたが、読みは大正解でサイズと大きさ(あとは少し重すぎるピントリングのトルク)に眼を瞑りさえすれば、あらゆる面でツァイスと同等、もしくはずっと上を行っています。
心配していた逆光耐性もツァイスに僅かに劣る程度でポロながら優秀、コントラストの高いリアルな色調は同等、解像度はまさに口径の暴力でツァイスよりさらに精細、視野が広くダイナミックレンジも広く、何といってもポロ特有の立体感と遠近感で同じ構図もドラマチックに演出してくれます。
一方のツァイスも小ささ故のフットワークと、口径の限界はありつつも特徴の抽出が上手く、負けないほど魅力的です。
こちらしか持ち出せない用途ではこちらだけで充分満足でき、しかし持ち出せるなら、やはり大型機の性能は圧倒的……と、完全に満足できる二台体制が出来上がりました。
賞月観星様には、良い双眼鏡をありがとうございます。
そして同じ悩みを持っている方がいましたら、50mmいいですよ、ということで。
このレビューのURL