LSUゴールドの幼苗です。写真の苗がお届けする苗で、基本的に出品日当日、あるいは前日の撮影になります。現在元気に育っていますが、すぐ鉢上げなどせず根鉢が確認できるまで、このままの環境で育成を継続した方が安全ですので、このポット(鉢)ごとヤマト便で発送します。必ず、この鉢のまま、これから、寒い期間(11-3月末)は、室内の陽の当たる窓際などに置き、育成継続してください。それ以外の期間は外に置くことになると思いますが、少しずつ日光に慣らすようにしてください。環境変化のストレスで、葉が落ちる場合もありますが、根腐れさせていなければ新葉に更新されていきます。幼苗は根が十分出ていないので主幹を引っ張ると根が切れて抜けてしまいます。慎重に保水のビニール梱包などを解体し、箱から取り出したら、すぐに給水して下さい。
幼苗からの鉢上げは、次のポイントをよく確認して実施してください。細い根が表土に確認でき、ビニールポット底面を少し押し上げ、目視で用土側面の根回りを確認します。根が十分に育っていれば細根で用土を保持できる状態となり、いわゆる根鉢が出来たことになります。根鉢が出来るまで根が育っていれば、鉢上げはほぼ確実に成功します。今後、根鉢がどれくらいの期間で完成するかは、個別に育成環境で異なります。
根鉢が確認できれば、先ずは4号のスリット鉢に植え替えてください。苗木が1年生までの用土は根腐れ防止の水はけ第一で、小粒赤玉度70+バーライト30分量に元肥は等倍8-8-8化成肥料を混合し、根鉢と4号スリット鉢の隙間を埋めるように土を入れてください。また、根鉢は崩さず、用土も落とさずに丁寧に植え替えてください。腐葉土や鶏糞、牛糞など有機肥料系には悪玉菌もいて幼い根には負担ですので、一年生を卒業してからの方が安全です。苗木が若いうちは濃度調整もしやすい化成系肥料をお勧めします。そして育成状況を見ながら、同じ要領でさらに6号へと小まめに鉢上げして下さい。いきなり大きな鉢に植え替えると、根腐れさせたり成長が遅くなるだけでなく、豊産性でない品種では結実しない可能性があります。
この苗木、LSUゴールドですが、写真の通り実は大きく、綺麗なグリーンで、この苗木の親木で収穫した実を実食してみましたが、甘みと旨味のバランスも良い評判通りの品種で、日本で一般に入手できる白系イチジクとは比較にならないレベルの高さがあると思います。写真では熟期を早めるためオイリングしたので目が少し開いて見えますが、実際は閉じています。また半分にカットした実の写真は、偶然扁平果をサンプルに使用してしまったためで、平均的にはもっと丸型です。
なお慎重に、剪定のたびにその場でラベルを付けてますが、人のやることですので、万一、品種違いがあった場合でも保証は致しかねます。過去にそのような事故はございませんが、念のため。
挿木時期はポットに挿入されている品種名ラベルの裏側に記載しています。外気温の状況、苗木の成長状況を勘案し、適時に施肥、鉢増しをして下さい。
発送は送料が安く済む(400円台)ヤマト便コンパクトで発送させていただきます。まとめ配送対応します。なお、オークションの取引実績のない新規の方の一部にはイタズラ入札をされる方がおり、迷惑しています。恐縮ですが、他の入札者の方にもご迷惑となりますので、コメント欄で本人認証されていることと、ご購入意思があることをご申告いただかない新規の方(アカウントを作ったばかりで、オークションの取引実績のない方)は、入札されましても削除させていただきますので、予めご了解ください。
<参考>
挿し穂と苗(幼苗含む)の違いなど
以下内容は東京東部での栽培、また主に個人の体験によるもので、これをもって「そうだ」と決めつけるものではありません。何らかの参考になれば幸いです。
挿し穂流通、苗木流通それぞれ、メリットとデメリットがあります。
挿し穂流通は海外も含め遠距離を低コストで流通できるメリットがあります。デメリットとしては、採取から時間が経過したり、流通経路で高温、低温、乾燥、紫外線、雑菌、などの環境に長くおかれたものは発根率が悪く、例えば海外からのものは穂木が長いからといって2芽程度で切断しリスク分散と思うと、穂木内養分劣化が国内流通穂木よりもきつく、結果両方とも失敗することがあるようです。
国内流通のものでも、穂木の部位や採取時期などにより条件は変わりますが、穂木が発葉するのが7割、その7割から発根にこぎつけるのも7割で、合計すると挿し穂の半分程度が葉も出て根も出て、自活モードに入れるという感触です。ちなみに自家栽培の親木から採取直後(一時間以内)挿木したものは発葉9割、発根8割で、合計すると7割近くが自活モードに入れます。ですから冬季の休眠保管も考慮すれば、穂木の流通では一般的に3本一セットが一応の安全圏と思われます。(もちろん知識を持った出品者が有利部位穂木採取、穂木殺菌、上下メデール処理、落札直後親木から採取、郵便でなくネコポス発送、落札者が発根活力剤給水、無菌赤玉などに着後すぐ挿木などで成功率は上がります。)
また、挿し穂の場合は、挿木開始から品種の最終確認まで、一般的に最短で2年、長ければ4年かかります。最短でも2年待つというのは、昨今の品種違いの多さを考えると大きなストレスかもしれません。苗の場合なら幼苗でも品種により同年内に秋果が収穫でき、一部実付の悪い品種でなければ翌年(一年後)には収穫による品種確認ができる可能性が高いです。
苗流通では、挿木から半年以上経過した苗と、2-4か月の幼苗では少し状況が変わります。半年以上経過した苗は(何らかの障害ななければ)十分に根鉢ができている状態ですので、鉢上げなど次のステップにも、より安全です。しかし、育成期間が長いので、生産者の管理コストは上がり、苗木原価は高くなり、サイズも大きくなりますので、梱包、送料とも高くなります。梱包の段ボールなど材料費は300-800円、発送は宅急便の100-160サイズになりますので、1500-2000円くらいになるようです。
幼苗の場合は、挿木から2-4か月のものになりますので、9割は展葉していますが、1-2割の確率で、展葉していても発根していないものがあります。当方の幼苗は基本的にスリットやポット底から発根していることが確認できたものを出品していますが、中には十分に発根していないものもありますので、根を刺激せず、半日陰、12-25度の範囲で育成を継続することが、より安全です。(つまり幼苗はまだ幼いので、環境の急激な変化などストレスには弱いので、苗よりは育成環境に配慮していただく必要があります。)
しかし、幼苗には流通上のメリットがあります。幼苗なら土日祝日も配送し、時間指定もでき、400円台からと送料が割安なヤマト宅急便コンパクトが選べますので、最短で安く確実に届けられます。また、育ちすぎた幼苗でない限り、基本的に2品種まではコンパクトに同梱できます。