原題:La Badessa di Castro(1974)[ カストロ修道院・院長 ]
邦題:なし(劇場未公開、VHS/DVD未発売)
音声:イタリア語
字幕:なし
時間:96分
【 19世紀フランスの小説家スタンダールの短編小説が原作の映画化。
16世紀イタリア、疫病と飢饉が蔓延する時代、有力な豪族や富裕層市民によって勢力が割拠されていたが、森に住む「山賊」たちも一般庶民を味方に付け争いを起こしていた。カストロの尼僧院の寄宿生活を終えた17歳の豪族の娘エーレナ・ディ・カンピレアーリ(バーバラ・ブーシェ)は、山賊の息子22歳のジュリオ・ブランチフォルティと激しい恋に落ちていた。だが豪族と山賊との間で戦闘がおこり、エーレナの目の前で自分の兄がジュリオによって殺されてしまう。怒り狂う父はエーレナをカストロ修道院に閉じ込め別れさせた。ジュリオは彼女を取り戻そうと誘拐計画を実行するが失敗し、重傷を負い、本国を追放された。そしてエーレナには、母親から彼は死んだと知らされた。彼女は自暴自棄となり、もう外へ戻ることを望まず、院内に留まる生活を決意する。そうして不幸と退屈な日々から癒されることもなく30歳となったエーレナ。ジュリオにはエーレナは別の人と結婚したという風に伝聞させていた。ジュリオもスペインに亡命し、別の名前を名乗ってスペイン軍の一員として10年間戦い、大胆な偉業を成し遂げた。彼が死んだと信じているエーレナは他の者たちに復讐しようとし、老枢機卿デ・サンティ・クワトロを堕落させることに成功した母親の助けを得て、カストロ修道院の女修道院長になることに成功する。権力を得てその維持を意識するようになったエーレナは、ミラノの貴族でありカストロ司教であり、「教皇宮廷で最もハンサムな男」であるフランチェスコ・チッタディーニ司祭との関係を始めた。一時の遊びの気持ちで身を任せ、ついには彼女は妊娠までしてしまう。助産師に頼ることになり、2人のシスターに妊娠の秘密を打ち明けざるを得なくなる。暴露された二人は、ファルネーゼ枢機卿の指揮する異端審問法廷で告発され、裁判を受け重刑となる。チッタディーニ司祭は、サンタ・マルタ修道院の終身刑の修道院長であり、サンタンジェロ城の永久懲役刑を宣告された。一生涯地下牢生活を課せられたエーレナに対して、母親のカンピレアーリ夫人は娘を地下牢から逃がすために地下通路を掘り始める。そして救いが近いと思われたとき、エーレナは母親から、ジュリオが名前を変えて生きており、スペインから戻ってきて彼女を探しているという知らせ聞いた。愛する男がまだ生きていたという真実を知らされ、これまでの自分は欺かれ、堕落させられた罪悪感に圧倒され、エーレナの感情は狂気と化す・・・
「生」の目的を見失い、安逸な生活の下「退屈」に心が蝕まれると、「虚栄の感情」や「遊びの気持ち」に押し流され、自己嫌悪に苦しみ不幸になっていく女・エーレナの物語。
昔の作品をDVDにしたものですので、その画質に関しては良し悪しが多岐に渡っております。非常に悪い場合もありますのでその点はご理解いただける方がご入札願います。
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