イギリスのオルガン教授、ダルトン。ラトヴィアのリガ大聖堂のオルガンを弾いています。繭つつまれるような、そして定かではない音。この特異なオルガンを用いて、たとえばバッハでしたらその学理を、摂理を、伝えようとする。詳細は後ほど。
(2024年 4月 20日 17時 36分 追加)露MELODIYA D25541-2 ダルトン(org)の演奏で、バッハ、ブライスマン、クランデン=ホワイト他。リガ大聖堂のオルガン。オリジナル。
・第一面…ブライスマン:永遠,事物,創造主、ブル:前奏曲とコラール、パーセル:古き詩篇、クランデン=ホワイト:主題と変奏。
・第二面…バッハ:幻想曲とフーガ(BWV.537)、コラール前奏曲「異教徒の救い主、来たれ」、幻想曲(BWV.572)。
世界遺産であるリガ大聖堂のオルガンはその規模としては世界最古であり、その独特の音色は多くのオルガン名手がその地を訪れる理由となっているようです。ダルトンは1930年生まれのイギリスのオルガン教授、研究者。選曲は第一面がイギリス、第二面がバッハ。学究肌らしく、16世紀のブライスマンから始まり、20世紀のクランデン=ホワイトまで、珍しい作曲家を取り上げています。リガ大聖堂のオルガンは明晰というよりも曖昧模糊で、繭に包まれるような独特のスケール感がありますが、クランデン=ホワイトの音楽が実に面白い。肌寒いような音なのにきれいで、どこかサイケ。スタンリー・キューブリックの映画音楽に出てきそうな世界が最高です。裏面のバッハも流石は学者さん。ロマンティックな色は出さずに、丁寧に音を組み立ててバッハの知と理を浮かび上がらせる。一定のテンポで淡々と奏でられるバッハには晴れ空のような正しさがあります。最後の幻想曲での圧倒的な音の壁はこのオルガンの底力。それでいてびいどろのような透き通った軽やかさも感じられました。銘器ならではの音楽空間ですね。
盤質:盤面溝ともとても良い状態。美品~ほとんど美品。
ジャケ:共通ジャケ。
【盤質評価】全面視聴してから出品しています。区分は以下のものを採用しておりますが、必要に応じて詳しく説明するようにしています。
美品(M):新品並みの状態。
ほとんど美品(NM):極浅い擦れや軽微な傷。
きわめて良好(EX):年相応の擦れや浅傷。ひどいものはなし。
良好(VG):擦れや傷などが目立つ。*音溝が活きてなければ出しません。
■丁寧に梱包して送ります。またトラブルなどには誠実に対処いたしますのでよろしくお願いいたします。