フルトヴェングラー&ウィーンフィル ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 1952年録音
東芝音楽工業(赤盤) HA5056(1955年東京芝浦電気リリースの黒盤HA 1006と同一マトリックス) ペラジャケ
マトリックス&スタンパー:2XVH 35-5N B 1 5 C2 12/ 2XVH 36-5N 2 9 1 (英初版ALP 1060と同一)
<補足データ>
東京芝浦電気が東芝音楽工業に改称した1960年以降の再販だが原盤は1955年の初版(黒盤)HA5056と同じく英HMV初版と同一。独エレクトローラを除き英、仏、墺、伊など各国の初期盤は同じメタル原盤を使用しているので音は基本的に変わらない。1950年代~1960年代初頭までの初期LP時代は製盤技術が発展途上の段階で、プレスによる個体差が非常に大きい。初期盤コレクターには製造国や年代が重視されがちだが、原盤が同一であれば個体ごとのプレスの出来不出来の方が遥かに重要。
本品は1960年頃に東芝音工が初版HA 1006を赤盤でプレスし直した再発盤。国内盤でしかも最初期盤でないため軽視されがちだが、当時の東芝の優れた製盤技術を証明するような素晴らしいプレスの個体であり、英盤や独盤初版と何ら遜色ないどころかむしろ優れているのではというほど明瞭・剛毅・濃密な再生音である。試聴用ファイルでご確認いただきたい(再生はNABカーブ)。
高価な希少盤を蒐集したいというよりも、純粋に英最初期メタルならではの極上のヴィンテージ・サウンドを堪能したいという方に強くお薦めしたい優良個体。
<ディスクの状態>
極薄いスレがわずかにある程度で極めて美麗。
<ジャケットの状態>
若干の経年劣化と傷みがありますが全体的に非常に良好。
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