長岡鉄男氏考案のダブルベースを、ビクターのSP‐MXS55MDを2個重ねにして作ってみました。
エンクロージャーはバッフルと側板がMDFで作られてます。裏板は新たに12mm厚の杉の無垢材で造りました。長岡氏のオリジナルが35リットルに20cm2個なので、殆ど同サイズです。
前の13cmウーファーはオリジナルのビクター製。コーン紙は樹脂製、センターキャップも樹脂製、エッジはゴム製ですが劣化の兆候はありません。マグネットは径70mm厚さ15mmのフェライト・マグネット、インピーダンス6Ω、最大入力は50Wです。
後ろの13cmはソニー製。コーン紙は紙製、センターキャップは樹脂製、エッジは布製で劣化の心配はありません。マグネットは径89mm厚さ35mmの防磁型、インピーダン68Ω、最大入力は80Wです。パラレル接続し、システム・インピーダンスは12Ωです。
元々ビクターにツィーターシステム50mmコーン・ツィーターは、ダイヤフラムは紙製、センターキャップは樹脂製、マグネットは部は径32mm厚さ6mm2枚重ねのフェライト・マグネット。インピーダンスは6Ω、最大入力は50Wです。パラレル接続した5.0μFを挟んで3.7kHz辺りです。
ターミナルとウーファー間は16AWGもの太いOFCケーブルで繋ぎ、バスレフダクトは奥行きに合わせるように倍の長さにしました。吸音材は2面のみです。
試聴では、ペダルトーンで埋め尽くされているJ.S.バッハのペダル練習曲BWV598(手持のテストCD;トン・コープマン:1734年製ミュラー・オルガン;アムステルダム;最低音36Hz)を、見事なバランスで鳴らしました。この曲は勿論足鍵盤の練習用でもありますが、当時最高のオルガン・コンサルタントでもあったバッハが、すべてのパイプがちゃんと鳴っているかどうかのチェックをするための曲でもあり、スピーカーにとっては、低域に変なピークやディップがないかどうかのテストとしても使える便利な曲です。もちろん変なピークやディップはありません。
本格的試聴では、J.S.バッハの前奏曲とフーガハ短調BWV546(手持の最強テストCD;トン・コープマン:ミュラー製作オルガン1734;最低音32Hz)の最初のCのロングトーンを、かなりの大音量でもしっかり鳴らしました。前作(14cm×2)に匹敵する見事な重低音です。
バッハの最高傑作、前奏曲とフーガハ短調BWV548(手持のテストCD;トン・コープマン:1692年製シュニットガー・オルガン;フローニンゲン:最低音36Hz)の方は、更なる大音量でも見事に鳴らし切りました。
オーケストラは準指向性の効果もあり、見事な音場感です。
外観は概ねキレイです。ネットも無事です。重さ4.9kg程、サイズは28×17×37cmです。