当CDの音源保存状態は芳しくなく、若干の歪み、高音部の音ワレがあります。ご了承下さい。Northern Flowersが紹介に特に力を入れている
ボリス・ティシチェンコはウストヴォリスカヤとショスタコーヴィチに師事し、特に後者からの影響が大きい。交響曲第2番は全5楽章からなり、
冒頭から混声合唱が入る事実上のカンタータ作品。合唱はロシア・ソヴィエトの詩人マリーナ・ツヴェターエワの詩からいくつかを選び出しテキストとしています。
ツヴェターエワは象徴主義や実験的な詩を発表し、ロシア革命時はベルリン、プラハ、パリと亡命生活を送ったが、後にソヴィエトに帰国しています。
ティシチェンコの音楽はオルフの「カルミナ・ブラーナ」ばりの異常なテンションで始まり、やがてショスタコーヴィチの「バビ・ヤール」を
思わせる合唱とオーケストラによるダイナミックな展開が続く、ティシチェンコの創作史におけるマイルストーンとなった大作です。