貴重廃盤 James Blake ジェイムス・ブレイク
COLOUR IN ANYTHING
中古盤
輸入盤
1st、2ndともにソングライティングが注目され、ポストダブステップ'を代表するトラックメイカーというのが私の印象でした。しかし今作はシンガーソングライターとしての、ソウルフルで心揺さぶられるアルバムに仕上がっています。
このアルバムの肝は'I Need A Forest Fire'です。この曲に向かって、アルバムは盛り上がっていきます。序盤は静かながらどこか激しさを感じるトラックで、'My Willing Heart'、'Choose Me'でアルバムは最もエモーショナルな瞬間を迎え、'I Need A Forest Fire'で何か無二の境地に達したかのような印象を受けます。残りの6曲はどこか穏やかな印象で、終幕を迎えます。途中に挟むピアノとボーカルだけの'F.O.R.E.V.E.R'、’
The Colour In Anything’は彼の歌、メロディーを存分に堪能できます。このアルバムは歌で、全てを表現しているように感じます。
本題とは逸れますが、来日公演は彼の歌に圧倒されました。公演はこのアルバムの'Always'でスタートしましたが、圧倒的な世界観の前に涙が出ました。彼の生の歌声は凄い。震える重低音よりも、何よりも力強かったのは彼の歌。このアルバムの曲たちはライブでこそ最高に活きる「歌モノ」だと感じました。