★iCOM AH-4 制御ケーブル用コモンモード・フィルター 14ターン巻き 4芯コネクター(オス-メス)付きの出品です。iCOM AH-4の内部に設置可能です。ATUに於いては接続されている同軸ケーブルや制御ケーブルに高周波が乗ってしまいアンテナの一部となってしまう現象を抑える事は重要です。★
SSBで交信中の局長さんの中には、音声が濁って歪んでいる変調の方がいらっしゃいますが、これは多くの場合コモンモードが同軸ケーブルやアンテナ制御ケーブルを介してアンテナ側から回り込む事により発生します。このフィルターをお使いになることにより、この様な症状を防止しすることが出来ます。又、コモンモードによる送信時のインターフェアや受信時の雑音の除去が可能です。
この製品は星和電機社製40mmフェライト・コア に4芯ケーブルを14ターン巻いた、小型高性能のコモンモード・フィルターです。対応周波数は3.5Mhz~50Mhz帯。特性に付きましては写真のグラフをご覧下さい。
同軸ケーブルとコアは固定のために透明な接着剤により接着し、製品の安定性を向上させております。コモンモードによる雑音の除去やインターフェアの防止に大変有効です。 フィルターには片側にワンタッチで脱着可能なコネクター(メス)が圧着されており、これに対応するコネクター(オス)が付属しますので、トランシーバー側からのケーブルに取り付けて下さい。別売のAH-4用ケーブル取り込みプラグをご利用頂けばプラグの外側のネジを外す事により、制御ケーブルをAH-4から取り外す事が出来ます。トランシーバー側のオスのコネクターの取り付けは、電線の被服をはがさず被覆を付けたまま(被覆から出ている銅線はカットしてください)長さを揃えて、順番を間違えないようにコネクターに差し込み、プライヤーで挟む事により、簡単に取り付けられます。また、4芯コネクターは汎用品ですので、付属する説明書に記載された型番により、簡単に入手できます。
フィルターをAH-4に取り付ける際は、シールドケースの上に厚さ13mm程の発泡緩衝材や消しゴムを瞬間接着剤を使って接着してスペースを作ることで、減衰性能の劣化を抑る事が出来ます。13mm空けると劣化はほとんど有りませんが、シールドに直に着けると10dB程性能が劣化します。
パッチンコア数個の処置では十分なコモンモード電流の排除は出来ません。TDKのパッチンコア ZCAT2035-0930Aを5D-2Vに20個及び30個取り付けてコモンモード抑止効果の測定を行いました。結果は、以下の通りです。
【20個の場合】
3.5Mhz -15dB
7Mhz -19dB
21Mhz -22dB
【30個の場合】
3.5Mhz -17dB
7Mhz -21dB
21Mhz -24dB
コモンモードを十分に抑え込むには少なくとも-30bB以上の減衰量は欲しいところです。減衰量を-30dBにするためには、上の結果によりパッチンコアが30個の場合、7Mhzでは-21dBですので、あと-9dB必要です。対数の-9dBは7.94倍ですので、7.94倍 x 30 = 238個、3.5Mhzでは同様に計算すると-13dB必要ですから20倍の600個必要になります。
(2022年 4月 11日 8時 05分 追加)説明文の中に記述されている「シールドケース」とはAH-4の内部の金属製の箱の事です。フィルターを金属製のものに近づけると性能が劣化します。