希少旧ロゴ スカルテンプル クラウンパント1890's American optical “CORTLAND”【アメリカンオプティカル ヴィンテージ メガネ 金無垢】の落札結果

中古

1890's American optical “CORTLAND” solid gold PAD
43-22 6
white gold color 1/10 12K gold filled & 10K solid gold


ヴィンテージ眼鏡の中でも最も希少種に当たる1890年頃の初期ロゴアメリカンオプティカルです。
このモデルはAOの多くのデザインの中でも非常に希少性の高い『CORTLANDのクラウンパント仕様』という個体です。

この度コレクション整理の為、ヴィンテージのメガネ達を出品していきます。
よろしくお願い致します。

アメリカンオプティカルが米国内で幅を広げていた初期のメガネです。
金無垢パッドの裏、ブリッジ裏にはAOCロゴが刻印されています。
(1889年～1911年まで。Cの中にO、その中にAが入ったアメリカンオプティカルの初期ロゴです。詳しくは私が資料からまとめた年表を参考にしてください。)

このメガネの時代は、眼鏡=装飾品、ジュエリーの考え方がまだ定着していて、メガネ職人は宝石職人と兼業している者が殆どでした。
AO内での技術ある職人が1つづつ製作をしていました。


このモデルとして特筆すべきはフロントデザインとスカルテンプルの仕様です。
もともとがラウンドフレーム大半のコートランドで、ごく稀にオクタゴンなどを見つけますがクラウンパント形状はだいぶ希少です。
しっかりとフロントと同じ1800年代のコートランド彫金が施されたスカルテンプルも合わさっています。

ブリッジの形も曲線の具合が絶妙で、彫りの深い幾何学模様も相まって唯一無二なヴィンテージジュエリーの雰囲気を放っています。
製作技術もさることながら当時のクオリティコントロールの視点で見ても圧巻の一言で、無駄のないラインとブリッジに合わせた金無垢の鼻パッドがアメリカンオプティカルの拘りを感じさせます。

コートランド彫金はAO独特の意匠で長細い楕円と円が連なったようなデザインです。
その彫り込みはトップ、フロント、バック共にびっしりと埋められています。

テンプルは巻き弦テンプルより希少性の高いスカルテンプル仕様となっています。
このスカルは『SCULL』の事で、テンプルの後端がボートを漕ぐためのオールに似ていることからこのように呼ばれています。
ちなみにこの後端の輪っかはただ単にデザインだけのものではありません。
この時代リーディンググラス用途が大半だった眼鏡文化の中で、外している時に首から下げておくストラップやチェーンを引っ掛けるための意匠です。
当時のカタログを確認するとAOでも純正のストラップが販売商品としてラインナップされていました。

状態はまるで100年以上前の物とは思えません。
ありがちなテンプルがゆるゆるになってしまった状態等といったダメージは全くありません。
テンプルは重力に負けることなく、開く途中でもヒンジのテンションでしっかりと保持されています。
金張りの劣化や表面の酸化などといったダメージは全くありません。
非常に細かな彫金により反射光がきらめいています。

この旧ロゴAOは私のコレクション以外ではほぼ市場に出てきておらず、それほどまでにレアリティが高いフレームです。
また上記でも説明致しましたが、クラウンパント形状は私の収集経験からしても全く見ない貴重な個体です。
AOやヴィンテージメタルフレームを検討されている方は是非いかがでしょうか。