日本独自リマスターでございますが、日本特有の高音系中心で杓子定規的な感がございますが、オリジナルに即しており、非常に良心的な音質でございます。
また紙ジャケットでございますが、日本初回リリース時の厚紙仕様を再現した感がございます。
ラインナップは名手揃い、
Ritchie Blackmore(G、ex-Deep Purple)、Roger Glover(B、現Deep Purple)、Joe Lynn Turner(Vo、ex-Fandango、後にYngwie J.Malmsteen's Rising Force、Hughes/Turner、Sunstorm他)、
David Rosenthal(Key、オーケストラ・アレンジ ex-Morning Thunder、後にRed Dawn、Happy The Man、Billy Joel/Robert Palmer等のサポート他)、Chuck Burgi(Ds、ex-Brand X、Daryl Hall & John Oates、
後にRed Dawn、Blue Oyster Cult、Meatloaf、Billy Joelサポート他)となります。
八十年代に入りアメリカ中心のHR/HMブームが到来。過去のHR/HM系バンドへの再評価が高まって参ります。
アメリカでの成功を目論むRitchie Blackmoreは自己の残した過去の音楽資産が気に掛かる事となります。
(音造り含め)Deep Purple再評価を上手く生かした感のある前作”Straight Between The Eyes”を制作。
とりわけアメリカでの評価も良いもので、「ご祝儀相場時1st」並のチャートアクションを奪回。
アメリカでのツアーも会場が大きくなったもののイギリス・ツアーは組まれず、更には(全体のセールスは好調と言えど)イギリス/ヨーロッパ圏では前作よりセールス等若干下回るものとなり、
再びRitchie Blackmoreの頭を擡げる事実となります....
更にはDeep Purple再評価の大きな動きを受けて”再結成”の動きが水面下で始まり、
Ian Gillan側フィル・バンフィールドとRainbow側ブルース・ペインの両マネージャーが話し合いを持ち、そこにビジネス面が絡んでおり一度表面化。
(元メンバー各自のアメリカ市場での実績問題があり」)金銭を巡って難航。
再結成に向けて自身の名バンド”Gillan”を解散させたIan Gillanは驚愕のBlack Sabbath加入。再結成プランは一旦消滅となります。
また、新作に向けて音楽性の修正が図られる事となり、その一環としてBob Rondinelliを解雇。セッション系の名ドラマーChuck Burgiを起用。
大好評だった”Difficult To Cure”で使用した”Sweet Silence Studio”、ハウス・エンジニアFlemming Rasmussenを再び起用し制作が行われる事となります........................
前二作での実績を基にアメリカでの成功を目論むRitchie Blackmoreは再び八十年代的な音造りと音楽性を指向。
アナログ感を伴う非常にハードでロック色濃い躍動感が特徴の前作と打って変わって洗練された音楽性でございます。
シンセ中心でポピュラー感強いメロディアスさが目立つものの、前作で強調されたレインボウ特有の中世感のあるメロディ感覚が上手く組み込まれており、
録音はディジタル機器を使用という八十年代特有のディジタル感が伴うものでございますが、前作のアナログ感が生かされている事が特徴の広がりを感じさせる音造りとなっております。
プロデューサーがRoger Gloverという事があり、音楽の隙間を非常に大切にする特徴や(そもそもの特徴の)アナログ感重視からも、息苦しさを感じさせないもの。
オーヴァーダビングも案外控えられたものとなっております。
(前二作程の評判ではないにせよ、アナログ絡みのディジタル感という事もあり当時通受けオーディオファンに注目された感がございます........
八十年代という事もあり、徐々にディジタル音過剰化し始める頃の作品という事もございますが............)
Ritchie Blackmoreのポピュラー指向(何せ「ABBAが大好き!」とも宣う方ですし.................)が再び強調されているものの、ハード色がアクセントとなっている事がミソ。
Joe Lynn Turner在籍時の特徴的な作品の感がございます。
但し、レインボウというバンド形式でBlackmore/Turner色が強い音楽性ではございますが、
(インスト作やポピュラー/ロック路線の違いから)Ritchie Blackmore、Joe Lynn Turnerそれぞれのソロ作的な面が揃うという事がミソ。
分裂気味な感があり、その音楽性の相違から後の解散を垣間見る感がございます。
前作から一転、ディジタル感が強い事からシンセ機器が目立つものとなり、ハモンドオルガン等アナログ系楽器が案外控えめの感。
前作ではDavid Rosenthalはプロとして初のキャリア。
されど経験を積んだ事やDavid Rosenthal自身がアカデミックな背景も持つミュージシャンである事から結構派手目の演奏が聴かれます。
されどアカデミックさを背景とした演奏ではあっても、派手過ぎず地味過ぎず。
的確なサポート感のバランスを非常に感じさせる感のある音造りと演奏でございます..........................................................
”猫の目の様に変わる”Ritchie Blackmoreのギターサウンドではございますが.......
以前からの乾いた感のあるあまり味付けをしないシンプルな音質を引き継義つつも、前作での音造りを基に今作の指向する音楽性に合わせたディジタル感を加えた色彩感とアナログ感の伴うものとなっております。
ただ、ここにて奏法が変更された感があり、後のDeep Purple再結成以降のスタイルに繋がるものとなっております。
(かの名曲”Knockin' At Your Back Door”の原曲がこの頃にあった模様でそれに絡む感がございます................)
また第二期Deep Purple時代ではベーシストとしては評価は低かったRoger Gloverでございますが、プロデューサーとして名を馳せた経験や様々なベーシスト起用が演奏者として相当な向上を齎した模様。
(そもそもソロイスト的な方ではございませんが.....................)
色彩感溢れるシンセが戻った分音楽の空間が狭まった事により、フレーズのセンスやリズム感覚等案外シンプルなものとなっております。
(ここがプロデューサー兼アレンジャー感覚の演奏選択の感がございます)
Chuck Burgiでございますが、セッション系ドラマーという事もあり音や演奏のセンスは非常に良いものでございます。
前任に比べリズムの安定感がございます(されどCozy Powell程の切れや安定度ではございませんが................)。されど幾分突っ走り気味。
Ritchie Blackmore曰くの(重鎮名手故Cozy powellや前任Bob Rondinelliの様に)「ソロの後ろであれこれやられる事が嫌だった」との事。
この辺りからRitchie Blackmoreがリズム隊にタイムキープ中心を強いる傾向が強くなり、個性が抑えられている事が玉に瑕の感がございます。
(Chuck Burgiはかのブリティッシュ・ジャズロック/クロスオーヴァー系の名バンド”Brand X”出身。個性派名手Percy Jones曰くの「1stと並ぶ代表作」と言われる大傑作”Masque”のドラマーでもございます。
後にも先にもあれ以上の演奏時は........とも言われておりますが,、あの演奏が生かせる音楽性ならば.....................という感がございます................)
Joe Lynn Turnerは名ヴォーカリストPaul Rodgers/Lou Gramm系。
非常に表現力が豊かで様々な音楽性に対応可能という器用さも持ち合わせており、後にRitchie Blackmoreがお気に入りとの発言が理解出来るものとなっております。
前作で本来の歌い方に戻り、その実績からも余裕の感がございます。
サザンロック絡みのアメリカン・ハード系でありながらもかの”初期Steely Dan”的な音楽性を有する通受けバンド”Fandango”の音楽性にも携わっていた事もあり、
前作からRitchie Blackmoreと共作に乗り出しており、「メロディ重視ではあるがアクの強い音楽個性」と結びつき、独自のポピュラー感を持って中和する感のある音楽個性を発揮した感がございます。
前作での実績から自信が付き、音楽個性をより強く出した感があり、(Blackmore共作と言えど)楽曲によっては後の1stソロ名盤”Rescue You”に繋がる感のある音楽性がございます。
但し、個性を打ち出した事から若干の対立があった模様。
その強い姿勢がRitchie BlackmoreをDeep Purple再結成へと向かわせた一因になったのでは?という感がございます.........................................
Ritchie Blackmoreのリーダー(独裁)バンド色がより強くなった感がございますが....................
Blackmore/Turnerのプロジェクトにプロデューサー兼任のRoger Glover、後にセッション系へ転身するDavid Rosenthalに元々セッション系のChuck Burgiというゲスト参加という制作の感がございます。
音楽性は兎も角、因縁の1st”Blackmore's Rainbow”時の制作スタイルに回帰した感がございます................
但し、前作前々作に比べHR/HM的な躍動感やスケール感が弱いもの。
メロディアスであるものの(日本で言う)A.O.R.系を指向した感のある作品と捉えられる評価も下される事も多く、セールスは全体的に結構下回る事となります。
また、水面下ではDeep Purple再結成へに向けての話し合いが継続して持たれており、
今作と同時期リリースとなった作品”Born Again”、(メディアには不評であった)Ian Gillan加入のBlack Sabbathが驚愕の成功を収めた事で
ビジネス面が動き出し、
再結成が現実味を帯びる事となっていく事となります.........................................................................
当時Ritchie Blackmoreは一時的なものとして捉えていたDeep Purple再結成。
話し合いは水面下で継続しており、横目でその動きを眺めながら制作された感がございます。
「(アレンジを含めて)全て自分でやらなければならない」と当時Ritchie Blackmoreがぼやいていた模様でございます。
(「リーダーバンドで独裁」なんだから当たり前でしょうが!と突っ込みたくなりますが....................Joe Lynn Turner含めて決断を下す事や意見を言う事は望まなかった模様ではございますが..............
何かねぇ..................)
制作中での音楽性の主導を巡り、実績を積み成長したJoe Lynn Turnerとの対立が生じ(Joe Lynn Turnerはそう捉えてなかったと思われますが..........イギリス/ヨーロッパ圏とアメリカの違いでしょうか?)、
Ritchie Blackmoreがバンド運営等に嫌気を齎した事や今作のセールス不振、
反面Ian GillanのBlack Sabbath好調ぶりという要因がレインボウの(小休止ではない)解散や本格的なDeep Purple再結成へと徐々に向かわせた感がございます.........
そこに見果てぬアメリカ進出の願望も...........................................................
水面下で第二期Deep Purpleの面々が再結成に合意、(ビジネス面含め)プランが始動。
再結成プランに乗り、Ian Gillanは大好評だったBlack Sabbathを脱退、Ian Paice、Jon LordもそれぞれGary Moore Band、Whitesnakeを脱退。
(バンドの本格アメリカ進出を賭けていたかの第三期ヴォーカリストDavid Coverdaleは「金銭」と吐き捨てる)
Ritchie BlackmoreはJoe Lynn Turnerの(レインボウでの実績を基にバンドと並行するつもりでの)ソロプロジェクト始動を建前の理由として、レインボウを解散。
Roger Gloverと共にプランに合流。
見果てぬアメリカ再攻略の夢に向かう事となります..........................................................
エンジニアは”Sweet Silence Studio”のハウス・エンジニア、かのFlemming Rassmussenとなります。
(後に名ベーシスト兼アレンジャー故Cliff Burton在籍時Metallicaの大傑作”Ride The Lightning””Master Of Puppets”等を手掛ける)
但し、ミキシングは前作に関わったNick Bolagona。
前作のアナログ感のある躍動感を加えたい意図が見られますが、後に再結成Deep Purpleの大傑作”Perfect Strangers”を手掛ける事でも知られる方でございます。
Deep Purple再結成へと(紆余曲折を経て)繋がる動きの中で非常に興味深い事実の一つでございます.............................................
この機会に是非。
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