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本の概要
五輪2連覇、スケーター史上初の単独東京ドーム公演の成功、そして、自身初となる単独ツアーの発表……。
さまざまな感動を世界中にもたらし続ける羽生結弦。
そんな稀代のスケーター・羽生を、写真家・蜷川実花が6つのシチェーションで撮り下ろした。
「蜷川さんの視点、受け取りたい雰囲気を考えて挑みました」(羽生結弦コメント)
蜷川さんとのセッションは3回目です。最近は、羽生結弦という存在にこの服やセットを合わせたときに、どういう構図になるのかを客観視するようになりました。突拍子もないかもしれないですけれど、「この子はどう見られたいのかな」と服の声を聞いたりするようなイメージです。特に、蜷川さんはセットがものすごく凝っていらっしゃるので、そのセットに対してどういう感情や意味をもたせるべきなのか、蜷川さんはどういう視点から写真を撮っていて、どういう雰囲気を受け取りたいのかなと考えながら挑みました。
「羽生さんだから絶対に大丈夫だと確信していました」(蜷川実花コメント)
羽生さんを撮影していると、ファインダーを覗きながら怖くなる瞬間があります。「この人はどこまでいくんだろう」と底が知れない、内側から出てくる表現力のすさまじさにいつも吸い込まれそうになるというか。表現の幅が広いという言葉では収まらないくらい、人というものを超えた、独特な存在感を持った方です。赤いバラのセットやビッグシルエットの衣装といった、被写体本人のパワーがないと成立しないシチュエーションも多く取り入れています。でも、羽生さんだから絶対に大丈夫だと確信していたし、撮影を終えて、その遥か上を見せていただきました。