本体(古書店票貼付け跡、周囲経年のヤケ、小口研磨なし)+カバー(背下部に極小いたみ)。
三島由紀夫が井原西鶴の『本朝二十不孝』にならって書いたユーモラスな逆説的道徳のすすめ。ウソ、いじめ、忘恩などの悪徳を奨励し、内的欲求を素直に表現することで、近代文明社会が失った健全な精神を取り戻そうとする。そして「自分の内にある原始本能を享楽すること」こそ文明人の最大の楽しみと説く。 人間が本来持つ悪への志向を抑圧するのではなく、陽性の行為に表すことによって悪が沈静化するという主張は人間心理を鋭く見抜いており、既存の常識への抵抗を使命とする芸術家の基本姿勢でもある。結果として、まじめな道徳教育に帰結している本書は、逆説のおもしろみや機知に富んだ文章、作家の素顔をのぞかせるエピソードなどのくすぐりが満載でおもしろおかしく読むことのできる箴言集となっている。1958年の「週刊明星」に連載されたものだが、世界の中の日本を問う三島の国際人的意識は今日的であり、現代の社会を見通す鋭い眼差しにも驚かされる。
私、及び同居者に喫煙者はいません。また、動物も飼育していません。 スムーズなお取引を心掛けていますので、よろしくお願いいたします。
落札価格 | 1,470円 |
入札件数 | 1件(入札履歴) |
商品の状態 | 目立った傷や汚れなし |
発送方法 | クリックポスト |
発送地域 | 奈良県 |
終了日時 | 2024年5月13日 09時20分 |
出品者 | Q太郎Jr. (評価) |
オークションID | b1086454534 |