シカゴの7人組ファンク・バンド、マージの唯一のアルバムである『MERGE』(1982年作)。!マージはシカゴでランディ&デビー・アレクサンダー夫妻が中心となり結成。メジャー・レーベルのRCAからデビューするも、残念ながらこのアルバム1枚と数枚のシングルを残して解散してしまいます。本作はシカゴの重鎮カール・ディヴィスとソニー・サンダース、そしてシャイ・ライツのユージン・レコードといった、地元シカゴからこれ以上ない布陣がプロデュースに当たっています。
収録曲はアース・ウィンド&ファイアーの「Let's Groove」を彷彿させるヴォコーダーが印象的な80'sファンク「Take It To The Top」、グルーヴィーなダンサー「You're My Everything」といったダンサブルな曲以内にも、メロウなファンク「Changin'」や、アコースティックなメロウ・ソウル「Heavenly」など非常に楽曲のバリエーションに富んでおり、今聞いてもデビュー・アルバムとしては出来過ぎなくらいの内容です。1枚のアルバムを残して解散してしまったことが非常に悔やまれる、記憶に留めておくべきバンドといえるでしょう。