【マスターサウンド仕様】
あらゆる工程で、現在望みうる最高水準を追求。
音の極限をめざす、CBS・ソニーの最新技術の数々。
・DM ディジタル・マスターテープでカッティング(ディジタル・マスタリング)
優れた音質のアナログ・マスターテープを選び、直接ディジタル方式でマスターを作り、カッティングに使用します。
そのためアナログ方式のカッティング・マスターを使用する場合に比べ、雑音、歪、ワウフラッター等を大幅に改善出来ま
す。特に、海外からマスターテープを取り寄せる場合、海外にあるオリジナルテープからディジタルのカッティング・マス
ターを作り、取り寄せれば、オリジナルと殆ど変わらない状態でカッティング、製盤でき、大きな効果が期待出来ます。
また、24ch・76cm/secスピードのアナログ・マルチチャンネル・オリジナルテープからのトラックダウンにディジタル方式の
90dB以上にものぼる広ダイナミックレンジや低雑音などを生かした、澄んだ迫力のあるサウンドのマスターテープを作る
ことが出来ます。
・スーパー・リアル・プレイティング
従来のメッキ方法を、さらに改善しました。メッキ工程の第一段階は、ラッカー盤からメタルマスターを作製する工程です
が、まずD・P・typeIIIによって直接ニッケルの薄膜メッキを施した後、プリ・ニッケル・メッキとロータリー・ニッケル・メッキの
2回のメッキが施され、充分な厚さと強度のあるメタルマスターとなって、ラッカー盤から剥離されます。このメッキ処理で
は、メッキ液、メッキ温度、メッキ電流密度の3つが音質に大きな影響を及ぼします。そこで、この三要素を徹底的に追
求、改善したのが'81の新技術、スーパーメッキ方式です。つまり、メッキ液の改善、液温のシビアでデリケートな制御、
電流密度の変化の制御が中心となっています。
これにより雑音(S/N)が高音域で2dB改善されたのをはじめ、クロストークは1KHz付近で1.5dB改善、混変調歪も0.3~
0.15%良くなりました。特に低レベル(-45dB以下)で高音域のリニアリティが2dB改善され、その結果、より繊細で透明な
サウンドの実現に成功しました。
・スペシャル・マテリアル
マスター・サウンド・シリーズのレコードは、全て新規開発された高品質レコード用材料が使用されています。
レコードは、一般的にはビニル材料から作られます。しかし、一言でビニルと言ってもそう単純なものではありません。
塩化ビニルだけの単一レジンのホモポリマーと、塩化ビニルおよび酢酸ビニルを共重合してできるコポリマーの2種の
レジンを配合して作りますが、その配合割合にょって、レコード材料は色々な性質を持ち、音質も大きく変わります。
しかも、着色剤や潤滑剤、安定剤などの添加物も微妙に音質へ影響を与えます。レコード材料の性質は、塩ビと酸ビ
、添加剤の3種の配合と混練方法で決まります。
CBS・ソニーレコード静岡工場の新技術は、音質面からレコード材料改善の研究を続け、技術上の実験、測定データと
共に、聴感による判定にも大きな配分を置いて実績を上げてきました。この優秀な新技術と鋭敏で安定した判断を下せる
聴感評価グループとの共同作業の結果、測定データに於いても、聴感評価に於いても、非常に優れた音質のレコード材
料を作り上げることに成功しました。
測定上ではS/N比が良く(雑音少なく)、歪が少ない事が証明されています。この新規材料は、再生針から受ける応力を上
手く吸収する粘性と弾性を持ち、雑音少なく、よく伸びた高音域、豊かな低音域を持ち、歪ないクリアーな音を持ちます。
この特別配合の材料は高度な手間と技術を要し、コストもかかるため、高品質を誇るマスターサウンドのみの特別仕様と
なっています。
・シューパーヴ・プロファイル
レコードの音質を極限まで追求するマスターサウンド技術陣の厳しい探求の目は、とうとうレコードの盤そのものの形態
にまで向けられました。
現在のレコードは大半が、縁と中心ラベル部が音溝部分よりも厚くなっています。これは、グルーブ・ガードと言ってMレ
コードの溝を保護するために考えられたものですが、あまり、この厚みの差が大きくなるとレコードとターンテーブルとの
接触面積が小さくなり、音にも微妙な影響が生じます。
このシューパーヴ・プロファイルでは、グルーブ・ガードとの差を限界まで少なくし、音溝部分を厚くしました。
これにより、ターンテーブルへの密着度が著しく向上し、大幅な音質の改善が実現。リードインの不愉快なノイズも減少し
ました。
重量感のある、強靱で安定したこのレコードは、よく伸びた芯のある中音と低音を豊かに再生し、重厚な響きがステレオ
空間いっぱいに広がります。
手間と時間をたっぷりとかけて製造されるマスターサウンドならではの特別仕様。新しい音の発見を是非体験して下さ
い。
出品者補足:SUPERB PROFILEがどれほどのものなのかを、実測してみました。
「ベスト・オブ・アース・ウインド&ファイア 25AP-1190 通常盤仕様」とのレコード盤の重量比を計算すると103%(1.03倍)の
重量増が観測されました。12g程度の重量増加ですがシューパーヴ・プロファイルは実に効果的で、盤を手に取るとずっし
りと実感出来ます。
実際に試聴をした感想ですが、A面リードイン~10回程度微少なスクラッチノイズが発生。4曲目のエヴォリューション・オレンジで2,3回の微少なスクラッチノイズを観測。
B面、リードイン~1曲目、2回の小さなスクラッチノイズ、3曲目、ウォナ・ビー・ウィズ・ユーで小さなスクラッチノイズを4,5回観測。
あとはノイズレスな重低音からハイトーンまでを堪能出来ました。
・付属物
マスターサウンドBOX仕様のケース
ダブルジャケット
レコード格納スリーブケース
長岡秀星氏が寄稿文を寄せている日本語ライナー
マスターサウンド技術の解説書
マスターサウンドシリーズのLPカタログ(若干シミがあります)
LP本体
帯
※付属物は画像に写っているもので全てとなります
非喫煙環境下での保管品となります。
現状渡しでおねがいします。マスターサウンド仕様のBOXの中に通常盤のダブルジャケが収納されています。なかなかのコレクターズアイテムです。
マスターサウンドの解説書、「アーティストの感性をピュアに伝えるために、音はここまで磨かれた。」が付属。
サウンドプロファイル(レコーディングに関する資料並びに英語歌詞)がレコード盤格納保護袋となっています。ビニルの保護袋は勿論付きます。
天空の女神 RAISE! の日本語解説&対訳シートも付きます。
ダブルジャケ背面に一部軽い凹みあり。マスターサウンドBOXに角打ちがあります。
それ以外、新品同様です。
レコード盤面の状態は良好で、パーモスタット処理後40年以上が経過していますが、問題なく聴く事が出来、流石はマスターサウンド、といったダイナミックレンジが広く、暖かい重厚で綺麗な音色が鳴ります。