この全集は三島が亡くなって2年半後の1973年5月から、 第10巻(「金閣寺」を含む)を皮切りに毎月1冊 つづ、3年間にわたって配本されたようです。今回私が手にしているのは、 限定1.000部の革装(背と裏表が革)天金(本の上部分に金がうってある) の豪華本です。写真のように、35年を経た今でも、美しい本のままです。
この全集はどれも一冊あたりの定価は15.000円と記されています。 1973年(昭和48年)大卒初任給は約65.000円でした。今は210.000円ぐらい ですので、当時の15.000円は今の50.000円ぐらいにあたるでしょうか。 当時一冊あたり15.000円、しかも36巻の全集を買える人は今よりずっと少なかった でしょう。